沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」 九州国立博物館で7月16日~9月4日

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国宝「玉冠(付簪)」(琉球国王尚家関係資料) 第二尚氏時代(18~19世紀)那覇市歴史博物館蔵 7月16~31日展示

 沖縄の本土復帰50年を記念した特別展「琉球」が、福岡県太宰府市の九州国立博物館で7月16日~9月4日に開かれる。国宝の琉球国王尚(しょう)家関係資料をはじめ、独自の歴史と文化を物語る美術工芸品や古文書、考古資料など約240件が展示される。

王国の宝 南国の華

 尚家に伝来していた琉球国王の玉冠や紅型(びんがた)衣装は、南島らしい華やかさに満ちている。玉冠には12条の金の帯の上に、黒真珠やサンゴ、ヒスイなど色とりどりの宝石が288個も並べられている。紅型とは色鮮やかな琉球伝統の型染めのことで、鳳凰(ほうおう)やコウモリなど中国由来の文様のほか、日本からの影響がうかがえる笹(ささ)の葉の文様もある。


国宝「黄色地鳳凰蝙蝠宝尽青海波立波文様紅型綾袷衣裳」(琉球国王尚家関係資料)第二尚氏時代(18~19世紀)那覇市歴史博物館蔵 8月23日~9月4日展示


 同じく尚家に伝来していた「金装宝剣拵(こしらえ)(号 千代金丸)」は刀身そのものは反りがある日本刀。しかし全面に金板を貼った鞘(さや)や柄頭(つかがしら)などの外装は琉球独自のものだ。九州国立博物館の一瀬智主任研究員は「南国風土の中で生まれた文化が、日本や中国との交流の中で洗練されていきつつも緩さやおおらかさを残し、独自の美意識として受け継がれてきた」と語る。


国宝「金装宝剣拵(号 千代金丸)」(琉球国王尚家関係資料)第二尚氏時代(16~17世紀)那覇市歴史博物館蔵 8月9日~9月4日展示


日中と交流 新たな趣


 15世紀に成立した琉球王国は中国・明を宗主国とし、皇帝から「琉球国中山王」に任命される建前だった。この冊封関係によって琉球は、海禁(鎖国)政策をとっていた明とアジア諸地域とをつなぐ中継貿易を、朝貢という形で独占した。1454年に明皇帝が与えた勅諭や、華南三彩はこうした交流を物語る物証だ。


「景泰帝勅諭」明時代 景泰5年(1454年)個人蔵 7月16日~8月7日展示


 金や螺鈿(らでん)で装飾された漆器は琉球を代表する工芸品で、ノロ(女性祭司)の祭祀(さいし)具を収める丸櫃(まるびつ)(円筒形の容器)には15~16世紀の古琉球時代にさかのぼるものがある。蓋の中央には「太陽の子」とあがめられた国王を象徴する日輪の文様が金で施されている。


沖縄県指定文化財「黒漆菊花鳥虫沈金(ちんきん)丸外櫃(まるそとびつ)(右)・緑漆鳳凰雲沈金丸内櫃」第二尚氏時代 15~16世紀 個人蔵 7月16日~8月7日展示


 1609年の薩摩藩の侵攻で琉球はその支配下に置かれることになったが、王国体制や明、清との冊封関係は明治政府による沖縄県設置まで維持された。「琉球交易港図屏風(びょうぶ)」には、船首に目玉が描かれた清に向かう大型船とともに「丸に十字」の旗を掲げた薩摩の交易船が描かれ、日中両属の状況を伝えている。


浦添市指定文化財「琉球交易港図屏風」(部分)第二尚氏時代(19世紀)浦添市美術館蔵 8月9日~9月4日展示


 この近世琉球時代に日中との交流の中で生まれた花鳥画や書、壺屋焼なども数多く展示されている。


琉球・沖縄の歴史
古琉球
 1404    明が中山王武寧を冊封
 1429    尚巴志が沖縄島統一(第一尚氏王統)
 1458    「万国津梁の鐘」鋳造
 1470    第一尚氏の重臣・金丸が即位(第二尚氏王統)
 1531    古謡集「おもろさうし」第1巻成立
近世琉球
 1609    薩摩藩の琉球侵攻
 1634    江戸幕府に初の慶賀使・謝恩使を派遣
 1663    清から初の冊封使
 1719    玉城朝薫が組踊を初演
 1872    明治政府、尚泰を琉球藩王とする
近代沖縄
 1879    明治政府が琉球藩を廃し沖縄県設置
 1945    沖縄戦
現代
 1972    沖縄が日本に復帰
 1992    首里城正殿復元
 2006    琉球国王尚家関係資料が国宝に
 2019    首里城正殿焼失



イベント名 沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」
開催日 7月16日(土)~9月4日(日)
※月曜休館。7月18日と8月15日は開館し、7月19日は休館
開催場所 九州国立博物館(福岡県太宰府市石坂4-7-2)
開催時間 9:30〜17:00(金・土曜は20:00まで)
※入館は閉館30分前まで
観覧料 一般:1900円
高校・大学生:1200円
小中学生:800円
公式サイト 沖縄復帰50年記念 特別展 琉球

※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、本展の予定や内容、開館時間などに変更が生じることがあります


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