5月12日は看護の日~医療・福祉の最前線 活躍広がる看護職

Sponsored by『看護の日』大学連合(5月12日読売新聞掲載) PR

 日本は今、少子・超高齢・多死社会を迎えています。各市町村では地域包括ケアシステムが本格的に始まり、中心的な役割を果たす看護職への期待が高まっています。また、新型コロナウイルスの世界的感染拡大の中、医師とともに最前線で治療にあたっている看護職には敬意や感謝の気持ちが寄せられています。「看護の日」の5月12日にちなんで、公益社団法人福岡県看護協会の大和日美子(やまと・ひみこ)会長に看護の仕事について話を聞きました。


公益社団法人福岡県看護協会 大和 日美子会長


子育てしながら夜勤も経験

――大和様のこれまでの歩みについてお聞かせください。
 北九州市内の看護専門学校に入学し、看護師の資格を取得、北九州市職員となって、同市立小倉、八幡、若松の各病院、医療センターで勤務しました。看護師になって1年で結婚し出産、2人の子どもを育てながら、管理職になる35歳まで夜勤もこなすなど心身ともに多忙な日々でした。その後、同市立看護専門学校長を勤め、昨年6月会長に就任させていただきました。

小児病棟で「感性」を養う

――看護の仕事で一番大切なことは?ご自身の体験を交えてお聞かせください。
 長い間、小児病棟に勤務していました。先天性の病気やぜんそく、腎炎の子どもは長期入院が多かったです。病院内に学級があったので、勉強の手伝いをしながら成長を見守ることができました。小さな子どもは不都合な状態を言葉でうまく伝えられません。泣いて訴えたりしますので、急変に気づく感性が養われたと思います。
 ある時、呼吸器疾患の小学生の男の子が週末自宅に外泊した夜、呼吸不全で急死されました。お母さんは自分自身を責めておられましたが、私たちはその子の死を無駄にしないという気持ちから、医師と一緒にプロセスを検証し、結果をお母さんに報告しました。今、必要とされている「チーム医療」であり、「ONE TEAM(ワンチーム)」の精神がある職場だったと誇りに思っています。

広く高くキャリアアップ

――看護職の職種やキャリアアップの道について、改めてご紹介ください。
 看護職は、保健師と助産師、看護師、准看護師の4職種の総称です。
 看護大学や大学の看護学部または学科を卒業すると、看護師国家試験の受験資格が得られます。さらに決められた科目を勉強すると保健師と助産師の受験資格も得られます。都道府県の検定試験で准看護師になったのちに、専門学校を経て看護師になる方もいます。
 資格取得後は医療機関や福祉施設、官公庁や企業など活躍の場が広がっています。また、医療の高度化や専門化に伴って、「がん看護」「精神看護」などの専門看護師、「救急看護」「皮膚・排泄ケア」などの認定看護師、あるいは認定看護管理者などキャリアアップの制度も整い、認定者の数が年々増えています。

広く深く学べる4年制大学

――看護系大学が増えていますが、大学で看護を学ぶメリットをご説明ください。
 専門学校は職業看護師を育てるところであり、実践力を養うつまり実習に力を入れています。一方で大学は一般教養と専門教育があり、幅広く深く「看護学」を学びます。
 日本看護協会では将来、医師の指示を受けずに一定レベルの診断や治療を行う、米国の「ナース・プラクティショナー(仮称)」のような資格を新設し、急増する医療ニーズに応える必要があると考えていますので、大学生は4年間しっかり看護について学んでほしいですね。
 福岡県内に目を向けると、看護系大学が増えましたが、地元に帰る、もしくは関東や関西に就職する人も結構多く、県内就職は6割程度です。学んだ福岡で働いてもらえる仕組みづくりが県看護協会の課題です。

福岡県協会は全国4番目の規模

――福岡県看護協会が近年力をいれている取り組みとその成果についてご紹介ください。
 会員は4万2700人余で、全国で4番目に会員が多く、組織率は52%。最大の取り組みは県民の健康な生活に寄与するための看護の質の向上と看護職が働き続けられる環境整備、そして地域包括ケアシステムの構築です。
 看護職には離職率が問題になった時代があります。今は「働き方改革」の時代でもあり、県内の14地区支部の活動の中でも研修や普及活動を行っています。夜勤が明けて、患者さんに「おはよう」と笑顔で言える準備が大切ですし、結婚・出産しても働き続ける環境づくりを病院などの管理者に理解してもらうよう働きかけていきたいと思っています。

新型コロナウイルス感染症の危機を乗り越え

――新型コロナウイルス感染症への対応など、今まさに必要とされている看護職の役割についてお聞かせください。
 県内でもクラスターが発生している病院もあり、そこの管理者と情報交換を行っていますが、疲労困憊している中で専門職としての使命感が伝わり、熱い気持ちを感じています。今後も現場の話を聞くと同時に、潜在看護職の活用促進や教育、感染症対策に関する情報提供を行いたい。行政との情報交換も行い、看護職をはじめとする医療職の声を共有し、一緒にこの危機を乗り越えていきたいと思います。
 ただ毎年、JR博多駅前で行っている看護の日イベントは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、今年は中止にします。来年の開催を楽しみにしてください。

人が好きで努力できる人向き

――最後に、看護職の将来についてPRをお願いします。
 母子家庭で育った私自身は子どもの頃、人前で話すことが苦手でした。母の強い勧めで看護師になり、仕事を通じて自己を形成し、自己表現できるようになりました。看護職は自分をステップアップし、成長できる仕事だと思いますし、学ぶ楽しさ、実践する楽しさ、人と接する楽しさがあります。以前は「5K職場」とかいわれましたが、相当改善できています。人の人生に関わり、患者さんの心を支えていける。ほかの仕事とは違うものを感じますし、一生誰かのために役立てる生涯資格です。性格的には人が好きな人、コツコツ努力できる人に向いていると思います。



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