「嘉穂劇場」再開へクラウドファンディング 飯塚市

嘉穂劇場(2020年11月撮影)

 福岡県飯塚市は、休館中の市内の芝居小屋「嘉穂劇場」(国登録有形文化財)の再開に向け、耐震診断や補強計画を策定する費用の一部について、ふるさと納税の仕組みを活用したクラウドファンディング(CF)で寄付金の募集を始めた。

寄付額は1億円目標

 嘉穂劇場は昨年5月、運営する認定NPO法人の経営難で休館し、その後、市に無償譲渡された。再開を目指す市は今年度、老朽化した劇場の耐震診断・補強計画の策定費として約5600万円を確保し、協議を進めている。

 CFの目標寄付額は1億円に設定。達成できれば、返礼品などの必要経費を除いた約4000万円を策定費に充てる。

ふるさと納税活用 10月3日から

 寄付は「さとふる」などのサイトで10月3日~来年1月5日に呼びかける。寄付額の設定は1万円など約10種類とする方向。返礼品としては、嘉穂劇場の手拭いや絵葉書のほか、市のふるさと納税返礼品の一部を用意。再開後、劇場内に名前を掲出することも検討しているという。

 「寄付金を募るのは『休館中の嘉穂劇場を忘れないでほしい』という思いも込めてのこと」と片峯誠市長。「再開した時にはぜひ、多くの人に足を運んでほしい」と話している。再開時期については「(今から)2、3年はかかる」との見通しを示している。


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