日韓航路、11月4日に再開へ 「クイーンビートル」就航

博多―釜山航路に就航する新型船「クイーンビートル」

 JR九州高速船(福岡市)は、博多―韓国・釜山(プサン)の航路を11月4日に再開すると発表した。新型高速船「クイーンビートル」が就航する。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う水際対策で2020年3月から運休しており、約2年半ぶりの再開となる。

2年半ぶり運航、11月は5往復を予定

 同社によると、コロナ禍で運休した国際定期航路の再開は国内で初めて。11月は計5往復する予定で、週末を中心に運航する。11月28日~12月16日に定期検査で運休し、その後のダイヤは利用状況を踏まえて検討する。年明けをめどに当初計画していた1日1往復の運航を始めたい考えだ。就航記念の特別運賃として11月は片道8000円(スタンダードクラス)で販売し、普通運賃より5割安くする。

定員は旧ビートルの2.6倍に

 クイーンビートルは、旧ビートルに代わる新型船で、定員は502人と2.6倍に増える。所要時間は約40分長い3時間40分で、船内を自由に歩き回ったり、展望室から海を眺めたりできるようになる。完成後、2020年10月に博多港に入港したが、水際対策で就航できず、博多―長崎など国内航路で利用していた。

 JR九州は1991年に博多―釜山航路を開設。割安な料金で気軽に海外旅行ができるのが人気で、利用客は計約600万人に上った。旧ビートルは3隻体制だったが、老朽化やコロナ禍の長期化で維持費が重荷となり、3隻すべてを売却する方針で、今後はクイーン1隻で運航する。

 10月11日の水際対策緩和を受け、博多港を管理する福岡市などと再開に向けて協議していた。JR九州高速船は「水際対策が緩和されて、日本と韓国の移動は増えている。年明けは韓国の旧正月連休があるので、旅行需要を取り込んでいきたい」としている。


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