北九州でウクライナ支援コンサート 10月末まで協賛募る

 九州在住のウクライナ避難民を支援しようと、北九州市を拠点に活動する音楽家らが来年1月29日、市民参加型のチャリティーコンサートを同市小倉北区の北九州芸術劇場で開く。プロやアマチュアを問わず音楽好きの人たちが集まり、歌声や演奏を披露しあう。収益は避難支援に取り組むNPO法人「Beautiful World(ビューティフルワールド)」(長崎県)を通じて寄付する。

地元音楽家ら企画

 同市小倉南区のソプラノ歌手、白川深雪さんを中心に、地元で活動する音楽家ら15人でつくる「ウクライナ避難民支援チャリティーコンサート実行委員会」が開催する。


チャリティーコンサートに向けて話し合う白川さん(右から2人目)ら実行委のメンバー

 白川さんは、福岡県苅田町に避難してきたウクライナ人の友人から、避難先での生活に不安を抱えていることや、現地に残った親族らがロシア軍からの爆撃におびえながら暮らしていることなどを聞いて、「音楽を通じて何かできないか」と考え、音楽仲間に呼びかけた。

 留学のために渡ったドイツで12年にわたり音楽活動をしてきた白川さんにとって、ウクライナは身近に感じる国だという。「私たちにできるのは音楽を奏でること。音楽の力で人々の心を一つにして、避難者の生活を支援したい」と話す。

 実行委員は、声楽のほかピアノやバイオリン、フルートなどの奏者や指導者が中心だ。JR小倉駅内にあるコワーキングスペース(共有オフィス)の「ディスカバリ コワーキング」などが、趣旨に賛同して会議室を無料で開放してくれており、白川さんらは仕事の合間に集まって準備を進めている。

運営費除く全額を寄付

 コンサートは「合唱」「ポピュラー」「クラシック」の3部構成。「合唱」のステージ(午前11時~午後1時)は12団体が参加する。ジャズやシャンソン、演歌、詩吟、民謡など様々なジャンルの「ポピュラー」(午後2~4時)は21団体。「クラシック」(午後5~7時)は17団体が出演する予定。演奏する参加者らを募ったところ、枠を超える申し込みがあり、締め切ったという。

 参加者が払う出演料(1000~5000円)や観客の入場料(1000円)のほか、一口1000円からの寄付や企業などの協賛金を募り、運営費を除いて全額寄付する。

 協賛金は5000円から5万円で、10月31日まで募っており、社名や店名などをプログラムに掲載する。問い合わせは、同実行委事務局のAMA・オールミュージックアソシエーション(080-4697-2010)へ。


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