北原白秋、文豪ゲームとタイアップ!柳川・生家で特別展

 福岡県柳川市出身の詩人・北原白秋の没後80年を記念し、人気オンラインゲームとタイアップした特別企画展「~白秋と若き文士たち~」が、同市の北原白秋生家・記念館で開かれている。来年3月末まで。


「文豪とアルケミスト」に登場するキャラクター(合同会社EXNOA提供)

没後80年記念 等身大パネルを展示

 ゲームは「文豪とアルケミスト」で、本の中の世界を破壊する「侵蝕(しんしょく)者」と、アルケミスト(錬金術師)の力でこの世に転生した文豪たちが戦う内容。ゲームを配信する合同会社「EXNOA」(東京)の協力で企画展が実現した。

 白秋の青春時代にスポットを当て、ゲームに登場する白秋や吉井勇、高村光太郎、室生犀星(さいせい)、萩原朔太郎(さくたろう)の等身大キャラクターパネルを展示。5人の作品や交流を、与謝野鉄幹が結成した新詩社の機関誌「明星」、青年文学者らの懇談会「パンの会」、白秋主宰の文芸雑誌「朱欒(ザムボア)」の三つの時代に分けて紹介している。

 同館は「芸術の自由と享楽の権利を謳歌(おうか)した若き文士たちの作品を、白秋生家のたたずまいとともに楽しんでほしい」と来場を呼びかけている。


ゲームとのコラボグッズを紹介するチラシ

 来館者には非売品のしおりをプレゼントするほか、クリアファイルやポストカードといったゲームとのコラボグッズも販売している。

「交声曲『海道東征』」展も同時開催

 また、来年1月末まで「交声曲『海道東征』」展も同時開催している。「海道東征」は、晩年の白秋が病魔と闘いながら、1940年の皇紀2600年を祝って作った長編詩。「海ゆかば」などで知られる信時潔(のぶとき・きよし)が、合唱や管弦楽のための交声曲として作曲を手がけた。

 展示会では、関連書籍やレコード、白秋が晩年まで愛用した机や原稿、仕事着など約30点が並ぶ。12月4日には柳川市内で初の演奏会が予定されている。

 開館時間は午前9時~午後5時。入館料は大人600円、高校・大学生450円、小中学生250円。問い合わせは同館(0944-72-6773)へ。


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