医師ユニットが音楽で癒やし 2月25日に福岡市で公演

 福岡県内を中心に活動している現役医師2人の音楽ユニット「Insheart(インスハート)」のコンサートが2月25日、福岡市で開かれる。新型コロナウイルスの影響で気持ちが落ち込んだ人や、ダウン症のある人たちへの応援歌などを披露する予定。2人は「多くの人がストレスや孤独を感じてきたと思う。音楽で元気になり、癒やしを感じてもらえたらうれしい」と期待を寄せる。


「音楽で心を癒やしたい」と語るToshiさん(左)とJyunさん

3年ぶりの単独コンサート

 2人は、精神科医でギターと作詞作曲を担うJyunさんと、形成外科医でボーカルとバイオリン奏者のToshiさん。長崎大医学部時代にロックバンドを組んだ仲だった。卒業後は一時、音楽と距離を置いていたが、2015年にインスハートを結成。別々の病院に勤務する傍ら、音楽活動に取り組んでいる。

 これまで、患者と接して感じた命の大切さや家族の絆をテーマにしたり、被爆者から直接聞いた話を基にしたりしたオリジナル曲を手がけてきた。

 コロナ禍以前は各地でコンサートを開いていたが、感染拡大以降は、SNS上でのライブ配信が中心だった。感染対策と社会経済活動を両立させる「ウィズコロナ」への移行が進んでいる現状を踏まえ、約3年ぶりに有観客での単独コンサートを開催することにした。

ダウン症支援のオリジナル曲も

 当日は、日本ダウン症協会福岡支部の依頼を受けて、ダウン症のある人やその家族から募ったメッセージを基に作った曲「どっこいしょ~一歩ずつ あなたの一歩を~」を披露する。曲名には、「自分自身で決めた幸せに向かって、歩幅は違っても一歩一歩進んでいこう」との思いが込められており、演奏の際には、ダウン症のある人たちも登壇し、ダンスで会場を盛り上げる。

 このほか、新型コロナの影響で不安や孤独を感じている人々の心を音楽でつなぎたいとの願いから、20年に作った「おうちにいるあなたへ」など約10曲も奏でる予定だ。

 2人は「久しぶりの単独コンサートで、うれしさと楽しみな気持ちでいっぱい」と笑顔を見せている。

 会場は福岡市中央区渡辺通のスカラエスパシオで、午後2時開演。全席指定4800円。また、同日にはニューアルバム(税込み2000円)も発売する。

 コンサートに関する問い合わせはキョードー西日本(0570-09-2424)へ。


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