【熊本】バンジージャンプ再開 五木村で2年ぶり

 川辺川ダム中止後の活性化策として始まった熊本県五木村のバンジージャンプが8月20日、2年ぶりに再開された。橋から川に向かって飛び降りる「ブリッジバンジー」は九州唯一のアクティビティー。新型コロナウイルスの影響で中止となっていたが、九州豪雨を受けて再びダム問題に揺れる村は「バンジー復活を観光客増加につなげたい」とする。


五木村の大自然を満喫できるバンジージャンプの様子(村提供)


 村中心部にある高さ約66メートルの橋から川辺川に向かって飛び降りる。山村の景色を眺めながら川に飛び込むような感覚を味わえるのが人気だ。


ダム中止後の活性化策

 バンジージャンプは、国が2009年に建設中止を決めた川辺川ダムの水没予定地の活用事業として15年にスタートした。ツーリズム会社「バンジージャパン」(東京)が運営し、春から秋をメインシーズンに、延べ約1万人の体験者を受け入れてきた。

 しかし、コロナの流行で20年夏以降に営業を休止。21年も感染拡大が長引き、再開を延期していた。

 村内の主要な観光資源がコロナの打撃を受ける中、九州豪雨では道路の寸断なども発生した。

 村は、観光や林業を中心にダムのない村づくりを進めてきたが、球磨川流域の甚大な被害を受け、蒲島知事が従来の方針を転換。川辺川へのダム建設推進を表明し、村は再び翻弄(ほんろう)されることとなった。

 今後は国や県を交えて振興策が議論される予定だが、村は先行してバンジージャパンと協議を進め、体験型観光の目玉であるバンジージャンプの再開を決めた。

 村の担当者は「自然豊かな村の魅力を一挙に体感できる。ぜひ体験に来てほしい」と話す。

 営業日や料金、予約に関する問い合わせはバンジージャパン(0278-72-8133)へ。


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