【熊本】湯島を「猫ファースト」の地に 学生ら奮闘

 約200匹の猫がのんびりと暮らす様子が観光客に人気の熊本県上天草市大矢野町の湯島で、猫の生活の質向上に向けた取り組みが始まっている。学生が主体となって猫の居場所や健康状態のデータベース化を進め、個々の猫に寄り添った接し方を伝える観光客向けのアプリ開発も検討する。猫にとって居心地の良い「猫ファースト」の観光地を目指す。


猫の心音を聞く学生たち

 湯島は約280人が暮らす有明海の離島で、飼い主のいない約200匹がいる。漁業が盛んで餌が豊富なことに加え、車の事故に遭うこともほぼないため、人への警戒心が薄いのが特徴だ。癒やしを求める観光客も多く、市によると、2020年度には約2万人の観光客らが訪れたという。

 猫が暮らしやすい島づくりに取り組むのは、東海大熊本キャンパス(熊本市)で学ぶ約20人。昨年11月、離島学習で島を視察した際、猫が観光客や住民から餌をもらう姿を見て「過剰な餌やりが健康問題を引き起こさないか」と考えたことが計画のきっかけとなった。

 計画は今年度から2年間の予定で始まり、7月下旬からは数匹の首輪に全地球測位システム(GPS)をつけて行動情報の収集を始めた。


体長も測定

 8月22日に島を訪れた際には猫の体長や体重を測り、聴診器を使って心音も聞いた。さらに、猫の鳴き声を分析するというスマートフォンのアプリも活用。聞き取った猫の鳴き声は「愛されたい」「会いに来てくれてうれしいよ」などと「翻訳」された。学生らは今後も身体測定や実地調査を継続してデータベースを作成。縄張りごとに猫を紹介するアプリ開発も検討している。

 経営学部観光ビジネス学科4年の新留(しんどめ)誠人さんは「猫の状態を把握し、住民や観光客に周知することが共存につながると思う」と話した。

 島で地域おこし協力隊として活動する林愛子さんによると、島では約200匹に名前をつけ、避妊やワクチン接種の状況を管理している。林さんは「猫ファーストの島としてPRできれば、湯島の猫をもっとたくさんの人に知ってもらえそう」と期待した。


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