【鹿児島】元空き倉庫に「私の店」をオープン 薩摩川内

 鹿児島県薩摩川内市西開聞町の川内川近くにある元空き倉庫(約320平方メートル)が、地元の事業者や起業家が出店しやすい常設の商業スペースに生まれ変わった。食品や服飾、花など市内外の7店舗が11月11日からブースを構えており、出店者たちはそれぞれの思いを胸に意気込んでいる。


来店者でにぎわう商業スペース「SOKO KAKAKA」

 元々は、市が所有・管理するボートの艇庫だったが、2020年9月から空き倉庫になっていた。このため、同市の企画コンサルタント会社「友・ダンジェロ有限会社」が、市と賃貸契約を結び、昨年4月から毎週日曜のマルシェ会場として活用してきた。

 1年間運営を続ける中で、より日常的に人が集まる場所にしようと、改装を発案。エアコンを設置するなど室内の快適性を高め、ブース別に月額2万~5万円で出店者を募ったところ、市内外の7店舗が応募した。

 商業スペース名は、マルシェ時代と同じ「SOKO KAKAKA」。11日に開かれたセレモニーで、同社の田尾友輔社長は「川沿いから人との関わりを大切にし、豊かなまちへ変えていきたい。明るい風景を一緒につくっていきましょう」と呼びかけた。来賓の永田一広副市長は「まちの交流拠点として多くの人たちに親しまれることを願う」とあいさつした。

 夫婦でパンやコーヒーを販売する同市の小田初美さんは、マルシェ時代から引き続いての出店。「2人の夢をかなえる場所にしたい。スタートラインに立てたことに感謝している」と話した。

 ブリやタイといった特産品を加工し、ネットなどで販売している長島町獅子島の「島のごちそう」は、今回が初の実店舗。山下城社長は「踏み出しやすい環境が整っており、ここを契機に次の店舗へとつなげていきたい」と先を見据えている。

 営業時間は午前10時~午後6時。月曜は休み。月曜が祝日の場合は翌日が休み。


新装開店した「SOKO KAKAKA」


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