【佐賀】伊万里・大川内山地区で「裏道散策」ツアー

 佐賀県伊万里市内の観光ガイドを行う有志の組織「伊万里市観光ボランティアガイドの会」(山口忠行会長、30人)は、江戸時代の佐賀藩窯があった同市大川内山地区での新たな観光コースを設定した。タイトルは「大川内山の古地図を巡る裏道散策ツアー」。史跡や歴史的背景に軸を置き、さしずめ「秘窯の里」のミステリーツアーの趣だ。工房のすぐそばや路地裏の狭い道を通るなど生活圏に踏み入るため、参加者数は最大8人と限定する。

「秘窯の里」の歴史ひもとく

 ガイドの会は2006年発足。市街地など3コースを設定し、歴史や文化、魅力を観光客に伝えている。

 「大川内山の裏道散策」は1月21日から始める。江戸時代の古地図や明治期の風景写真などを基に、かつて「里道」と呼ばれたルートを1時間から1時間半かけて巡る。地区にゆかりの深い戦国大名・加藤清正をまつる「清正公堂」、藩の登り窯跡や監督した役人の「藩役宅跡」などを狭い道をたどりながら歴史をひもとく。藩役宅跡の近くに残る江戸期の石垣は路地裏から眺める。


新ガイドコースの石垣を説明する山口さん


 「狭かったり滑りやすかったりする場所を通るので、参加は少人数にせざるをえない」と山口会長。「豊かな自然と歴史に包まれた空間を巡り、新たな魅力を感じてほしい」と話す。ツアーは窯元が集まる中心地で解散する。「散策後に伊万里鍋島焼の買い物につながるよう促し、地域に貢献したい」とも意気込んでいた。


 古地図と対比したオリジナルマップや土産品、保険料込みで、参加料は1人2000円。歩きやすい靴での参加を求めている。1月21、22日は午後1時半から。その後は土曜、日曜を中心に予約を受け付ける。申し込み、問い合わせはガイドの会(0955-22-7934)へ。


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