【山口】「海猿」鉄棒でギネス2冠 徳山海保の安達さん

 徳山海上保安部(山口県周南市)の潜水士安達健太さん(35)が、まっすぐ伸ばした両腕で鉄棒に1時間20分41秒ぶら下がり続け、ギネス世界記録に認定された。潜水士を描いた映画「海猿」にあこがれる安達さん。順手での懸垂のギネス世界記録に続く2冠達成に、「自分が決めた目標を達成するまで諦めない意思を鍛えられた。仕事でも生かしたい」と話す。

ぶら下がり1時間20分41秒


二つの認定証を披露する安達さん


 19歳のとき、海上保安学校に入った。体力測定で懸垂が12回しかできなかった悔しさからトレーニングに励んだ。

 これまで培ってきた筋力を試そうと昨年3月、「15秒以内に最低1回」というギネスのルールに沿って懸垂に挑戦した。1時間27分をかけて651回を達成し、ギネス世界記録に認定された。

 その後、周囲の人たちから「ぶら下がるだけならどのくらい続けられる?」と尋ねられ、試してみたくなった。ギネス側に問い合わせたところ、「ぶらさがり」という種目があることを知り、挑むことにした。

 懸垂練習の合間にぶら下がりを繰り返した。両腕の筋肉だけで62キロの体重を支えるのは「想像以上にきつい」。2020年11月にノルウェーの男性が打ち出した16分3秒のギネス世界記録超えを目指した。


巡視艇のマストにぶら下がる安達さん


 昨年11月18日、周南市内のスポーツセンターでチャレンジし、1時間20分41秒のぶら下がりに成功した。「肩や指先の痛みがだんだん強くなるのを、じっとこらえた」と振り返る。

 徳山海保では、巡視艇「なつづき」で潜水士を務めている。安達さんは「この年齢でギネス記録を二つも打ち出すことができて感無量。後輩たちの見本となれればうれしい」と話している。


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