鉄道員らが硬派の舞 JR九州の「櫻燕隊」がアツい!

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硬派な演舞が人気の櫻燕隊(櫻燕隊の公式フェイスブックより)

 汽笛の音、車輪を描いた傘、黒いコート――。硬派ないでたちで迫力あるよさこいを舞う企業チームが、福岡市を拠点に活動しています。今夏で発足12年を迎える「JR九州 櫻燕隊(おうえんたい)」。コロナ禍を経て各地の催しが復活する中、「地域を元気に!」という設立以来の思いを胸に、練習に励んでいます。

よさこいで地域を応援


練習に励む櫻燕隊のメンバー(5月27日、新宮町のシーオーレ新宮で)

 「ゆう、おう、まい、しーん!」

 5月下旬、福岡県新宮町で借りた施設で、櫻燕隊のメンバーらが全体練習に励んでいました。汽笛などを織り交ぜたオリジナル楽曲「勇櫻舞進(ゆうおうまいしん)」に合わせて、ドン、ドンと踏み込み、扇子や傘、鳴子を手にして、跳ねたり、回ったり、自在にフォーメーションを変える一団。見ているうちに、引き込まれていきます。


車輪や桜をデザインした傘。車輪はメンバーが描いたそうです

 櫻燕隊は2011年7月に結成。同年3月に九州新幹線鹿児島ルートが全線開業し、新しい博多駅や駅前広場が整備される中、JR九州(福岡市)の社内で「地域をもっと盛り上げたい」との声が上がったのがきっかけでした。

 九州新幹線の列車「さくら」と「つばめ」にちなみ、また、地域を「応援」したいという願いを込め、チーム名を決定。同年秋の「ふくこいアジア祭り」(福岡市)に出場すべく、有志約40人が集まりました。


鳴子にも「JR」らしさが

 結成メンバーはほぼ、ダンスの経験がゼロ。振り付けの考案・指導を引き受けてもらった太宰府市の和踊り集団「太宰府まほろば衆」などと話し合う中、“鉄道会社らしさ”をふんだんに盛り込んだ演舞ができあがっていきました。


鉄道員をイメージした黒のコートと白い手袋で舞うメンバーたち

 メンバーは、駅員や本社勤務など職種も職場もバラバラ。集まれるのは週1回がやっとですが、自宅や職場の休憩時間に練習を重ねました。すると、同祭りで初出場ながら5位に入賞。好成績に後押しされ、チームの存続が決まったそうです。

県外でも九州を発信!

 徐々に福岡県外にも赴くようになり、15年には「本場へ挑もう」と、約200万人の集客を誇る札幌市の「YOSAKOIソーラン祭り」へ出場。初出場ながら40人以下の部で優勝し、この後、各地の祭りなどから声がかかるようになりました。櫻燕隊の演舞を見るために、遠方から駆けつけるファンも現れるようになったそうです。

 しかし、2020年春先から2年ほど、コロナ禍で各地のイベントが見送られ、舞を披露する機会を失いました。「自分自身を含め、練習を続ける気力を保つのが大変でした」と、隊長の池内康太さん(36)は振り返ります。集まれなくてもオンラインでつないで、仲間と一緒に筋トレに励むなどして、体のキレや連帯感を保ってきました。


 昨年から各地でイベントが再開され始め、今年は5月までに九州各地の6イベントで演舞を披露しました。6月10、11日には札幌市の「YOSAKOIソーラン祭り」で、人数制限のない部門に挑む予定です。

 現在使用している楽曲「勇櫻舞進」は、厳しい冬の寒さを乗り越えて、春に桜舞う中をSLが力強く駆け抜けていく様をイメージしたもの。コロナ禍を経て活動を本格化させているチームの思いも込め、北海道で熱い演舞を披露する考えです。

 「今年はマスクなしで、より気迫のこもった演舞をして、九州のよさを広く知ってもらいたい」と池内隊長。「よさこいで九州の元気を発信していきたい」と意気込んでいます。

チャンネル九州塾から

 九州各県や企業などでつくる九州観光機構(福岡市)が運営するユーチューブ番組「チャンネル九州塾」では5月、櫻燕隊の池内隊長らへのインタビュー動画2本をアップしています。前編では発足時などを振り返ります。


 後編では、札幌での「YOSAKOIソーラン祭り」への参戦や、コロナ禍でのエピソードを語ります。


 このほか、同機構の唐池恒二会長(JR九州相談役)と、ラーメン店「一風堂」を運営する「力の源ホールディングス」の河原成美会長の対談も公開しています。


 恒例企画「サ道を究める旅」では、同機構の「ポンチョ渡辺」さんが水郷・大分県日田市を訪ねました。



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