JR博多シティで出会える「縁結び七福童子」
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独特な雰囲気で知られる、奈良県マスコットキャラクター「せんとくん」。そのデザインを手がけた彫刻家の籔内佐斗司さんの作品が、実は福岡市のJR博多駅と周辺のあちこちにも設置されています。街を歩いて、せんとくんが誕生した2008年の前後に生まれた“兄弟”たちに出会いました。
博多駅には4か所も！
2011年に開業したJR博多駅ビル「JR博多シティ」は、なんと4作品に出会える一大スポットです。
鉄道神社の本鳥居前には「縁結び七福童子」が
まず向かったのは、屋上の「つばめの杜(もり)ひろば」。鉄道神社の本鳥居前で早速、「縁結び七福童子」が迎えてくれます。九州7県を舞台に、7体の童子(高さ約20センチ)が仲良く列車ごっこをしている作品です。
インターネットで知って訪れたという女性2人は「かわいい。せんとくんに似てる」「思ったより小さいですね」と話しながら、童子たちを見つめていました。
「和顔施合掌地蔵」
そのすぐそばにある「和顔施(わがんせ)合掌地蔵」も、籔内さんの作品。東日本大震災で津波被害に遭った、岩手県陸前高田市の松の木が使われ、2013年に安置されたそうです。震災の犠牲になった人たちに、静かに手を合わせる場となっています。
大屋根を支える柱に設置された「縁結び七福童子」
続いて、駅前広場へ。あれ？先ほど出会ったような――。
屋上と同じ「縁結び七福童子」と再び遭遇。大屋根を支える柱に設置され、下ばかり見ていては気づけません。まるで「上を向いて歩こう」と言われているようです。
駅前には、知る人ぞ知る”隠れキャラ”の「金のかえる」も。見つけると、いいことがありそうな――。ぜひ探してみてください。
金のかえる
JR博多シティにて
走る、拝む……動物も
ANAクラウンプラザホテル福岡
博多駅から歩いて5分ほどで「ANAクラウンプラザホテル福岡」に到着します。ここでは、「走る童子」が迎えてくれます。
ANAクラウンプラザホテル福岡の「走る童子」
「ランニングチルドレン」とも呼ばれ、童子の像6体はそれぞれ高さ70センチほど。前身の博多全日空ホテルとして営業していた1997年に設置され、過去、現在、未来の時間の流れを表現しているそうです。
「インバウンド(訪日外国人客)の方も興味を持ち、よく写真を撮って行かれます」とホテルの広報担当者は話します。
走る童子
お仏壇のはせがわ 福岡本店
博多駅から市地下鉄空港線で二つ目の中洲川端駅で降りてすぐ、川端通商店街にある「お仏壇のはせがわ 福岡本店」の入り口前には、二つの作品が鎮座しています。
お仏壇のはせがわ 福岡本店にある「縁結び童子」(右)と「しあわせ観音」
このうち、「縁結び童子」は元々、東京・渋谷道玄坂店に2001年に設置されたもの。若者の街で、無料の縁結びおみくじと共に親しんでもらおうと登場しましたが、福岡本店が旗艦店として新築オープンした07年、移設されました。
運営会社「はせがわ」(福岡市)の販売促進担当、立石宰さんは「頭のツノをなでると、恋の縁がかなうと話題になったことがあるようです」と教えてくれました。
「頭のツノをなでると、恋の縁がかなう」と話題になったそう
「しあわせ観音」は全国のはせがわの店舗に計3体あるうちの一つで、福岡本店が開店した07年に設置されました。近くの東長寺により開眼されたそうです。
「縁結び童子」と「しあわせ観音」
グランド ハイアット 福岡
また、商店街の先にあるキャナルシティ博多内のホテル「グランド ハイアット 福岡」にも、籔内さんが制作した「うさぎ」があるとのことですが、現在は、設置場所が改修中で見ることができません。工事後に再設置されるかどうかは、未定です。
設置されていた「うさぎ」（提供：グランド ハイアット 福岡）
チャンネル九州塾から
九州各県や企業などでつくる九州観光機構(福岡市)が運営するユーチューブ番組「チャンネル九州塾」では、籔内さんと唐池恒二会長(JR九州相談役)による対談を公開しています。せんとくんにまつわる話や、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」内の犬の像「ななちゃん」といった作品紹介のほか、仏教や奈良についても独自の観点で語ります。
このほか、佐賀県鹿島市の名物行事で、「干潟のオリンピック」として親しまれている「鹿島ガタリンピック」(6月4日開催)のライブ配信も、アーカイブで楽しめます。機構職員たちが文字通り、体当たりで取材しました。
夏本番を迎える前に知りたい、九州各県の「うなぎがおいしいスポット」の特集も。せいろ蒸しやかば焼き、ひつまぶしならぬ「ひたまぶし」など、バラエティー豊かなうなぎ料理を取り上げています。
