地域と世界をつなぐ学びの拠点――熊本大学の魅力を探る

企画

 熊本市中心部に広がる熊本大学は、旧制第五高等学校から約140年の歴史を持つ。総合大学として、地域社会に根ざしつつ、世界へとつながる教育と研究を展開している。

国際色豊かなキャンパス

 約550人の留学生が在籍し、キャンパスでは英語や中国語が飛び交う。熊本大学ではサポートシステムがあり、生活・学習の両面で支援が行われ、誰もが安心して学べる体制が整う。多文化が共存する雰囲気は、熊本大学の大きな魅力の一つだ。

「火の国」熊本ならではの授業

 火山活動が活発で「火の国」とも呼ばれる熊本。教養科目には、火山の噴火をテーマにした講義がある。毎回、火山の専門家や阿蘇地域の住民らを招き、直接話を聞く。阿蘇カルデラの成り立ちや火山の魅力、そして災害の恐ろしさを学ぶことができ、地域に根ざした学びの大切さを感じた。

留学経験者が語る熊大の強み

 熊本大学では、留学生や留学を目指す学生への支援がとても充実している。奨学金の支給に加え、先生方の引率や滞在先の確保など、現地で安心して学べる環境が整っている。また、渡航前には必要な知識を学ぶ事前プログラムがあり、ビザの取得方法や留学先の歴史、訪問企業の情報など、実践的な準備ができることも心強いという。
 実際に留学を経験した2年生は、英語で話すことに自信がつき、世界中に友達ができたと語る。さらに、「日本にとどまらず世界の人と関わる仕事をしたい」と考えるようになり、海外の大学院進学も視野に入れ始めたそうだ。熊本大の手厚いサポートは、学生の挑戦を後押しし、将来の可能性を大きく広げている。

 地域貢献と国際化という二つの軸を持つ熊本大学。学生一人ひとりが、自らの学びを地域や世界につなげていく姿は、「未来共創」の精神を体現していると感じた。


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