熊大学食「フォリコ」 学生アンケで一番人気 おいしさの秘密とは
熊本大学の学生を対象に実施したアンケートで、学生食堂「FORICO(フォリコ)レストラン(TKU×マイスティア カフェテリア)」が他の学食に大差をつけて一番人気となった。学生たちの支持を集めるその魅力は何なのか。人気の理由と運営の裏側に迫った。
飽きさせないメニューの工夫
アンケートは10月に実施。「熊大内にある3つの学食のうち、どこが好き?」と聞いたところ43人が回答し、「フォリコ」は30票を集めた。
なぜ、それほどの人気があるのか。それは多彩で飽きさせないメニューに秘密があるという。主菜では「ササミチーズカツタルタル」、丼物では「ネギトロ丼」などの海鮮系が人気を集める。さらに、「肉うどん」「熊本ラーメン」といった麺類も人気で、学生の多様なニーズに応えている。
メニューは、1週間サイクルで編成が変わる「定番」のほか、月に1度、2週間の期間限定で提供される「企画メニュー」で構成。企画メニューは4月や長期休暇明けの閑散期を除いて毎月登場するという。フォリコのメニュー開発担当者は、「煮物、焼き物、揚げ物、魚系など、栄養バランスが偏らないような構成を心がけています」と語る。
おいしさを支える舞台裏
フォリコでは学生の胃袋をつかむメニュー開発に力を入れる一方、食品ロス削減にも取り組んでいる。
職員によれば、曜日や学内行事によって大きく変動する来客数を予測し、食材を最適に発注することが「一番難しい」という。発注が多すぎれば廃棄につながり、少なすぎれば食事を提供できない事態につながる。この難題に対し、状況を見ながら少しずつ調理したり、余った食材を別の料理に活用したりと、日々の工夫で対応している。「食材は極力無駄にならないようにしています」と、担当者は苦労をにじませた。
学生から絶大な支持を受けるフォリコ。食を通じて学生生活を豊かにし、食品ロス削減にも貢献しようという運営側の真摯な姿勢と地道な努力に触れることができた。
■ 熊本大学「学生リポート」
読売新聞西部本社が熊本大学情報融合学環で実施した「プレゼンテーション実習」で、学生が取材・執筆した熊本にまつわる記事を掲載します。







