中学生が宗像特産チョコを開発 商品の魅力どう伝える?

企画

藤山講師の話を聞く生徒たち




「むなかたSDGs探究」

​海を守ろうむなかた実行委員会は、社会課題を自ら発掘し、課題解決に取り組む探究学習プログラム「むなかたSDGs探究」を福岡県宗像市の各中学校で実施しています。豊かで美しい海を次世代に引き継ぐための活動で、海を介して人と人とがつながる日本財団「海と日本プロジェクト」の一環です。




 宗像市立自由ヶ丘中学校の3年生は、福岡市の洋菓子店「チョコレートショップ」や福岡女子大と連携し、宗像市の食材を使った商品開発に取り組んできました。これからは、開発した商品の魅力は何か、どうしたら多くの人に届けられるかを考えていきます。生徒たちは9月26日、地域の魅力を全国に発信するサポート事業などを行う“地域の宝探しカンパニー”「スチームシップ」(佐賀県有田町)の藤山雷太社長から、商品の宣伝表現や販売戦略の立て方についてヒントをもらいました。

“仲間”がいるから達成できる

 佐賀市出身の藤山さんは、九州大学を卒業後に東京のIT企業で勤務。東日本大震災を機に地元に戻り、「地域に貢献したい」とスチームシップ社を起業しました。自治体と連携し、地域の特産品を発掘して発信する事業は年々拡大し、各地に拠点を築きました。藤山さんは「最初3人で始めて、今は従業員が300人になった。ビジネスを拡大すること、地方でも働ける場所があることは社会のためになる」と語り、「仲間がいるから大きなプロジェクトが達成できる。皆さんも仲間と本気で向き合ってほしい」と鼓舞しました。


熱く語りかける藤山講師


開発した商品の魅力とは


 講義を聞いた生徒たちは、開発した商品の魅力を考える活動に移りました。宗像の食材を調べたり、開発の経緯を振り返ったりしながら、思いつく魅力をメモしていきます。そして、魅力の背景にあるもの、関連するエピソードなども具体的に書き出していきます。


ワークシートに書き出す生徒


 個人で考えた内容をグループに分かれて発表しました。自分の考えに対する反応や意見、グループ内の発表で面白い視点など、それぞれの思いを共有していきます。食材の栄養を魅力に挙げた生徒は、「宗像で取れた食材で、おいしく健康に良いことが魅力」と考えをまとめました。


グループワークに取り組む生徒


 「健康に良いとは、どんな人にどのように喜んでもらいたいということ?」。藤山さんからは、より具体的に考えてみるようにアドバイスがありました。


 生徒たちは今後、発掘した魅力から、具体的な販売戦略を練っていきます。生徒たちによる販売会は11月13日(水)に、福岡市のJR博多駅中央改札口前特設コーナーで開催されます。


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