宗像の中学生が環境改善に挑む! 課題を調査し解決案を熟考

企画

グループワークに取り組む生徒たち



「むなかたSDGs探究」

海を守ろうむなかた実行委員会は、社会課題を自ら発掘し、課題解決に取り組む探究学習プログラム「むなかたSDGs探究」を福岡県宗像市の各中学校で実施しています。豊かで美しい海を次世代に引き継ぐための活動で、海を介して人と人とがつながる日本財団「海と日本プロジェクト」の一環です。




 宗像市立中央中学校の1年生は、海の環境問題を学びながら、自分たちが暮らす地域をどのように良くしていけるかを考える探究学習に励んでいます。9月26日、地元の鐘崎漁港の活性化に取り組む馬込賢太郎講師が来校しました。

海と地域の課題を知る

 馬込さんは鐘崎漁港や漁業に関する課題を紹介。漁業従事者が年々減少し、平均年齢も上がっていることをグラフで示しました。一方で、鐘崎漁港の活性化に向けた動きもあるといいます。流通拠点施設「宗像市高度衛生管理型荷さばき所」が新設され、近海で取れた魚の鮮度を落とさず全国各地に届けることを目指しています。さらに、漁港エリアを人が集まる場所にしていく計画も進められているそうです。


漁業の課題を紹介する馬込講師


地域にはどんな課題がある?


 講義を聞いた生徒たちは教室に戻り、株式会社ミエタ(東京)の島川竜也さん、酒井舞さんの進行で探究活動にとりかかりました。今までの講師の話や熊本県水俣市でのフィールドワークを振り返り、どのような課題があったかを整理。さらに、宗像市の地理的環境や特徴などを踏まえて、ほかにもどんな課題があるのか調べました。


進行役を務める島川さん


 個人で考えた内容を各グループで共有。同じグループの生徒からもらった意見や共感できる部分を理由と合わせてメモするなどし、多様な考えを取り入れていきました。


積極的に意見を交わす生徒たち


 次に、書き出した課題の中から最も興味のあるものについて詳しく調べていきました。「海にプラスチックゴミが増えている」という課題には、それは誰がどのように困るのかを資料やインターネットの情報などを使い、掘り下げていくことにしました。「少子高齢化による地域の衰退」という課題に着目した生徒は、資料の難しい用語に苦戦しながらも、自身の考えをまとめていました。


盛り上がったグループワーク


 熱の入った探究活動も時間となり終了。次回は、課題の解決策を考えるステップに進みます。馬込さんは、「どうやったら困っている人が喜んでくれるのかという観点で考えることが大事」と助言し、生徒たちの頑張りを後押ししていました。


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