小中学生が興味を持っている分野のプロに学び、将来の夢を育むイベント「むなかた子ども大学」が12月7日、福岡県宗像市の県立少年自然の家「玄海の家」などで開かれました。市が主催し、企業や大学、各種団体などが協力して34コースの職業体験講座を行い、子どもたち505人が受講しました。
海の環境問題を取材
このうち、新聞記者コースには小中学生6人が参加。講座は、新聞記者の心得を学んだり、海の環境問題について取材して記事を書いたりする内容で実施されました。
子どもたちは最初に、新聞社の仕事について現役の記者らに説明を受けました。参加者の一人は「どうやって世の中に埋もれた事実を掘り起こすのか」と質問し、記者から「ニュースの現場に足を運び、色々な人から話を聞くことが大事」と聞き取りました。
続いて、海の環境問題を考える「むなかたSDGs教室」の活動について講師が紹介。クイズを交えながら行われ、子どもたちは毎年約800万トンの海洋ごみが発生していることなどに驚きながらも、オリジナル新聞にまとめるためにメモしていました。
座学後は、実際に近くの海岸に繰り出し、漂着ごみやマイクロプラスチックごみの現状を確認。足元の砂をザルに入れて振るうと、色とりどりのマイクロプラスチックごみが見つかり、ごみを拾うとペットボトルなどが短時間で袋いっぱいに集まりました。
オリジナル新聞が完成
海の環境問題の講話や、実際に目にした漂着ごみの実態を踏まえて、オリジナルの新聞作りに挑戦。講師と大学生ボランティアのサポートを受けながら、テーマや見出しなどを考え、海洋ごみの課題などをまとめました。記事を書くだけでなく、写真を貼り付けたり、イラストを描いたりして個性豊かな紙面に仕上げました。
東郷小6年の山下惟さんは「海洋ごみの量の多さに驚いた。作った新聞を通して、ごみが減るきっかけになればいい」と話しました。