福岡と山口・長門湯本を結ぶ西鉄高速バスの運行スタート

企画


記事 INDEX

  • 観光需要の回復に期待
  • 温泉や絶景スポットが
  • 星野リゾートが進出!
  • お得な乗車券を販売中

 西日本鉄道(福岡市)は、福岡市と山口県長門市を結ぶ高速バス『おとずれ号』の運行を7月1日から始めました。バスは、博多バスターミナル~西鉄天神高速バスターミナル~長門湯本温泉~長門市役所~道の駅センザキッチンを1日1往復します。

観光需要の回復に期待

 運行初日は長門市や西鉄の関係者が出席して、西鉄天神高速バスターミナルで出発式を行いました。出席した江原達也市長は「長門湯本温泉は約600年前に発見された山口県最古の温泉です。福岡をはじめ九州のみなさまに愛される温泉地となるよう、長門市としておもてなしをしていきたい」と話しました。


出発式であいさつする江原市長

 西鉄自動車事業本部営業企画部の宮崎泰部長は「コロナ禍の影響を受け、高速バスはまだまだ客足が戻っていない状況ですが、3年ぶりとなる新路線を契機に、高速バスや各地の観光業の再生につなげていきたい」と観光需要の回復に期待を込めました。

温泉や絶景スポットが

 長門湯本温泉では策定した計画に基づき、2016年から民間や地元住民、行政が一体となった観光まちづくりを進めています。

 コンセプトは「オソト天国」。温泉街の中心を流れる「音信川(おとずれがわ)」に沿って、「外湯」「食べ歩き」「文化体験」「そぞろ歩き」「絵になる場所」「休む・佇(たたず)む空間」の六つの魅力が用意されています。


夜間にライトアップされた音信川の周辺(提供:西鉄)

 温泉街の顔でもある立ち寄り湯「恩温(おんとう)」は、源泉の真上に位置するため、岩盤から湧き出る温泉を眺めることができる全国でも珍しい温泉です。源泉の温度は約39℃で、浴槽に注がれる際は36~38℃の"ぬる湯"に。体温に近い温度が快適に感じられ、身体の芯から温めてくれます。


2020年にリニューアルした「恩湯」

 長門市の老舗旅館『大谷山荘』の大谷和弘社長は「コロナ禍で観光業は我慢の2年間でしたが、徐々に回復しつつあります。ぜひ長門に来て、温泉に入ってリラックスしていただけたら」と話しています。


川辺のテラスではカフェなどを楽しめる

 長門市には絶景スポットも点在しています。標高333メートルの山頂に草原が広がる「千畳敷」は、目の前に海と空のパノラマが広がる開放感が人気です。


千畳敷からの眺め

 多くのメディアで取り上げられている「元乃隅(もとのすみ)神社」は、雄大な自然をバックに123基の真っ赤な鳥居が並んでいます。高さ6メートルの大鳥居に設けられた賽銭箱に投げ入れることができれば、願い事がかなうと言われています。


自然の中に立つ元乃隅神社の鳥居

星野リゾートが進出!

 2020年3月には、市のまちづくり計画にも携わる星野リゾートが温泉旅館ブランド『星野リゾート 界 長門』を開業。武家文化を体現した「藩主の御茶屋屋敷」がテーマで、藩主が休む寝台をイメージした客室は、寝台が周囲の床より一段高く設計され、高貴な雰囲気が漂います。客室には萩焼や大内塗、萩ガラスなどがあしらわれ、ホテルに滞在しながら山口の伝統工芸にふれることができます。


ベッドボードには徳地和紙(無形文化財)が使用されている

 全国の界ブランドが、地域の魅力を楽しんでもらうために提供しているサービス『ご当地楽』では、山口の伝統工芸「赤間硯(すずり)」で墨をすり、扇子型の和紙に絵や文字を綴(つづ)る「大人の墨あそび」を体験できます。

 大浴場には二つの内湯と露天風呂があり、石けんのようなとろりとしたアルカリ性のお湯が、旅の疲れを癒してくれます。


お湯はアルカリ性でとろみがある

お得な乗車券を販売中

 「福岡~長門湯本温泉線」の運行開始に合わせて、企画乗車券「そぞろ歩きっぷ」(税込み8000円)が販売されています。高速バスの往復乗車券と長門湯本温泉の対象店舗で使えるクーポン券(3枚)がセットになったお得なチケットです。さらに、8月31日までの期間限定で「そぞろ歩きっぷ」が税込み5000円で購入できる割引キャンペーンも実施中。詳細は特設サイトへ。



この記事をシェアする