瑠璃光寺五重塔を改修 クラウドファンディング始まる

企画

 国宝・瑠璃光寺五重塔(山口市)の改修費用を募るクラウドファンディング(CF)が9月2日、始まった。3期に分けて行い、1期目は目標額2000万円で11月30日まで募る。

 五重塔(高さ31.2メートル)は1442年、守護大名だった大内義弘を弔うために建てられた。檜皮葺(ひわだぶ)き屋根が台風などで傷み、防火体制を強化する必要もあって改修を決めた。

 総事業費は約7億6000万円の見込み。地元の観光団体などがCFの実行委員会を作った。詳細は、読売新聞社のCFサイト「idea market」(アイデア マーケット)へ。

「令和の大改修 協力を」 住職ら呼びかけ

 国宝・瑠璃光寺五重塔の改修費用を募るクラウドファンディング(CF)が始まった9月2日、渡辺博志住職らが記者会見を開き、「令和の大改修」への協力を呼びかけた。

 五重塔は檜皮葺きの勾配が緩やかな屋根が特徴。改修では70年ぶりに全面葺き替えを行うほか、防火設備の更新を行う。葺き替え工事は2023年1月~26年3月を予定している。


オリジナルの御朱印(右)と石川選手らのキーホルダー

 CFには、ともに市出身で、東京五輪・卓球女子団体銀メダリストの石川佳純選手と、柔道男子73キロ級金メダリストの大野将平選手も協力。ビデオメッセージを寄せているほか、寄付の返礼品として、石川選手の直筆サイン入りユニホームや、それぞれの限定キーホルダーも用意した。

 CFは11月30日までで、3000~100万円の8コースがある。返礼品には、2選手関係のほか、オリジナルの御朱印や五重塔の写真集などもある。

 会見には、CF実行委員会事務局の山口観光コンベンション協会関係者らも出席した。渡辺住職は「山口市唯一の国宝を、次世代につなげるため、県民、市民に守ってほしい。温かい支援をお願いしたい」と話した。


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