チャンネル九州塾だより④記事を深掘り!「新聞を旅する」

企画

「新聞を旅する」のオープニング(番組より)

 チャンネル九州塾から、ささっとーが10月にオススメするのは、九州観光機構の唐池恒二会長と、読売新聞西部本社の川浪康裕・文化部長が九州各地の文化を巡る新番組「新聞を旅する」です。


初回は長崎・海軍伝習所


 初回テーマは「近代日本を作った長崎(勝海舟と海軍伝習所)」。9月27日に前編、10月11日に後編が配信されました。

 今年1月に読売新聞・長崎版に掲載された、長崎市江戸町に位置する旧長崎県庁(2018年に新庁舎へ移転)の跡地活用について報じた記事を取り上げています。


旧長崎県庁跡地に関する記事を紹介(番組より)

 番組では、跡地には16世紀以降、歴史的に重要な施設が複数存在したことを紹介。田上富久・長崎市長と共に現地を訪ねたほか、特に「海軍伝習所」について、蒸気船「観光丸」が用いられたことなど“観光”とのゆかりに触れながら、深掘りして伝えます。


旧長崎県庁跡地を訪ねた(左から)唐池さん、田上さん、川浪さん(番組より)

“打ち切り“のリベンジ

 実はこの番組、7月に放送1回で終了した「記者と新聞深読み講座」を“衣替え”して生まれました。

 新聞深読み講座は今春まで経済部長だった川浪さんと、唐池さんが九州経済を語る内容。元々は、川浪さんが文化部長へ異動した後もそのまま続ける予定でした。

 しかし、第1回の収録日、唐池さんが「この番組は今日が最終回」と突然発表。文化をテーマとする「新聞を旅する」に変えることになりました。


唐池さん(左)の突然の発表に驚く川浪さん(「記者と新聞深読み講座」より)

 突然の知らせに「えぇぇ!?!」と驚きを隠さなかった川浪さん。しかし、「さすがやな。経済はどうしても固い話になる。気軽に見てもらうには『文化』がいい」と考え、すぐに了承。JR九州の社長などを歴任した唐池さんの「敏腕経営者らしい決断の早さ」を、肌で感じたそうです。

見どころはココ!

 こうしてスタートした「新聞を旅する」の初回に取り上げた長崎市は、川浪さんの出身地。幼い頃からその歴史や文化に関心を抱き、中学2年の夏休みには友人と自由研究で「長崎の散歩道」と題して地域の史跡などを写真と地図を使ってまとめ、学校内で高い評価を受けたこともあるそうです。


川浪さんが集めた資料の一部。「観光丸」を史料で確認するなど、入念に準備して収録に臨む

 そうした思い入れに加え、西九州新幹線が9月23日に開業するなど、熱い視線が注がれるタイミングだったこともあり、長崎を初回のテーマとしました。

 なお、海軍伝習所で学んだ勝海舟は、唐池さんがかねて大ファンと公言し、チャンネル九州塾の7月配信分「わくわく観光経済講座②」でも熱い思いを披露しています。今回は2人で、その人物像を語ります。


勝海舟についても語り合う(番組より)

 そうしたかけ合いも見どころですが、川浪さんは「海軍伝習所は、今の暮らしの基盤を作った人材を育てたところ。現地は看板だけが立っていますが、動画で気軽によりよく知ってもらいたい」と話します。

 「今後も、唐池さんとのやりとりを通じて、九州の歴史や文化を分かりやすくおもしろく伝えたい。番組を見た人が少しでも多く九州に足を運んでくれたらうれしい」。川浪さんはそう意気込んでいます。


文化部長として業務にあたる川浪さん。デスク上には熊本城などの写真も(福岡市の読売新聞西部本社で)




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