地元の海産物を知る 北九州と福岡で2日間の体験学習プログラム

企画

 福岡県が誇るブランド海産物「関門海峡たこ」とイカ「一本槍(いっぽんやり)」について学ぶイベント「海と日本プロジェクト×イカタコ調査隊!」が7月22日に北九州市小倉北区で、29日に福岡市西区で開かれました。参加した小学5~6年生が、漁や調理、オリジナルの蒲鉾(かまぼこ)開発などに取り組みました。

足が太くて短い「関門海峡たこ」

 初日はまず、「関門海峡たこ」の特徴について、北九州市農林水産部の仰木雅也さんから学びました。関門海峡の海域は潮の流れが速いため、生息するタコの足は自然と太く短く成長していくそうです。

 続いて、漁船に乗って伝統の「たこつぼ漁」も見学。「思っていたより大きい!」「吸盤が強い!」と感嘆の声が上がりました。港に戻ると、漁師にタコのさばき方を教わり、チームで協力しながら塩もみし、鍋でゆでて、おいしくいただきました。


ゆであがったタコ


 子どもたちは、開発が進む水素燃料電池船「HANARIA(ハナリア)」にも乗船。水素を燃料にすることで、温室効果ガスの排出を抑えられ、海水温度の上昇を食い止める一歩につながります。水素だけで動く運航モードに切り替えて進み始めると、静かな船内に子どもたちは驚いた様子でした。


「HANARIA」船内で

「一本槍」をさばいて味わって

 2日目の体験テーマである「一本槍」は、筑前海で釣り上げられた胴長15センチ以上のブランドイカ。この日は、福岡市漁協西浦支所の木戸秀保さんの案内で漁船に乗り込み、仕掛けを見たり、船内の水槽に触れたりしました。

 イカの近年の漁獲量減少や生息域の変化などについても学んだ子どもたちは、イカとタコの調理にも挑戦しました。講師は料理研究家の佐藤彰子先生。生きたイカに初めて触り、最初は怖がっていた子どもたちも次第にさばき方を覚えていきました。


イカをさばく参加者

 子どもたちは、博多の老舗蒲鉾店「西門蒲鉾本店」の協力でオリジナル天ぷら蒲鉾の開発にも取り組みました。2日間で学んだイカとタコのチームに分かれ、どんなものを混ぜたらいいのかアイデアを出してから試作。ふわっと揚がった天ぷら蒲鉾を試食し、投票で一つの味に決定しました。10月12日にRKB毎日放送会館(福岡市早良区百道浜)の横で開催される「カラフルフェス2024」で子どもたちが販売する予定です。


オリジナル蒲鉾の開発に挑戦


この記事をシェアする