豊かな海を体感する「むなかたSDGs教室」 学生記者が一日を取材㊥

企画

砂浜で漂着ごみを拾う子どもたち

 海の豊かさを体感し、自然の大切さを学ぶ「むなかたSDGs教室」。10月5日午後、小学4~6年の参加者21人は、会場となった福岡県宗像市の岬地区コミュニティ・センター近くの浜辺で、漂着ごみなどを拾うビーチクリーン活動に取り組みました。活動後は拾った海ごみを使ってオリジナルのキーホルダー作りにも挑戦しました。

Mission.2 ビーチクリーン


様々なごみ 競って拾って


 昼食に自分たちでさばいた魚を食べ、おなかいっぱいの子どもたち。午後最初のプログラムは近くの砂浜でのビーチクリーン活動です。海洋ごみ拾いにも取り組む漁師たちでつくる「一般社団法人シーソンズ」代表理事の権田幸祐さんから説明を聞いた後、近くの浜辺に向かいました。


 権田さんは、後継者問題が深刻な漁業を盛り上げようと、仲間と一緒に団体を設立しました。「漁師たちによるごみ拾い活動」として海岸清掃やごみの分別を進めるほか、クラウドファンディングで資金を募って海を漂うごみの回収を進めるなど、精力的に活動しています。



 午前中の晴れ模様から一転、直前に雨が降り出しましたが、カッパを着て、軍手をつけた子どもたちは元気よく、「一番多く拾うぞ!」と声を上げながら、浜辺を駆け回りました。活動では、4班に分かれて拾ったごみの重さを競い合いました。



 この砂浜では前日にも清掃が行われたそうで、ごみは予想より多くありませんでした。子どもたちが拾ったごみの中で一番多かったのはプラスチックごみ。ペットボトルのラベルやキャップ、ビーチボールや大きなかごなどがありました。様々なごみを目にしたことで、子どもたちは環境問題への関心を深めていったようでした。



 波にもまれて角が取れたきれいなガラス片「シーグラス」を見つけるのを楽しみにしている子もおり、記者も一緒に探してみました。ただ、漂着ごみはガラス製のものが減ってプラスチック製のものが増えているそうで、見つけられたのは40分間で4個だけでした。5年の中村咲心さんは「海に来た時に、みんなが30分ぐらいでもごみを拾えば、海がきれいになると思う」と話し、小さな行動の積み重ねの大切さを実感したようでした。



海の色を閉じ込めたキーホルダー


 ごみ拾いの後、砂浜で記念撮影を終えた子どもたちは、多目的ホールに戻り、キーホルダー作りにチャレンジしました。制作では、自分で拾ってきた小さくて見た目のきれいなごみや貝がらなどのほか、特別に用意された赤、緑、青の3色のガラス片も材料にしました。



 赤色は沖ノ島近海の海水から採れた塩、緑色は宗像市の海岸の砂、青色は養殖中に廃棄される鮑(あわび)の貝殻を材料に作られたそうで、どの色にも宗像の自然や文化が息づいていると感じました。


 用意された枠の中に、細かいパーツを丁寧に並べ、紫外線に反応して固まる「UVレジン」という液体を流し込み、最後にLEDライトを当てると自分だけの「海のかけら」が形になりました。できあがると、子どもたち同士で見せ合って、「きれい!」「すごいね!」とはしゃぐ声が広がりました。


 シーソンズの権田さんは「海で思い出をつくり、魚が好きになれば、海の環境に関心を持つ入り口になる。きょうのように体験することで自分ごとになるのではないか」と語ってくれました。子どもたちが作った世界に一つだけのキーホルダーには、思い出と達成感がきらりと輝いていました。


(池上ひかる 記者)

■イベント当日の様子


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