廃寺の"宝"が一堂に 芦屋町歴史民俗資料館で秘仏などを展示

廃寺となった時宗安長寺

 福岡県芦屋町船頭町の時宗安長寺が2025年に廃寺となったことに伴い、町に寄贈された寺ゆかりの文化財の展示会が10月9日、芦屋町歴史民俗資料館で始まる。秘仏だった本尊の「芦屋の空也上人像」(県指定民俗文化財)が初めて一般公開されるなど、計約50点を展示する。前期と後期で展示品を一部入れ替えて27年1月11日まで。

時宗安長寺ゆかりの文化財

 同館によると、寺の創建時期は不明だが、平安時代の僧・空也上人が弟子を引き連れ諸国を行脚した際に立ち寄り、道場を建てたのが始まりとされる。引き継いだ弟子たちは念仏踊りを伝え、江戸時代の芸能「芦屋歌舞伎」につながったという。

 しかし、管理者不在の状態が続き、寺院としての維持が難しく、廃寺とすることになった。これに先立ち25年8月、時宗本山の清浄光寺(神奈川県藤沢市)の協力で、上人像を始めとする約270点もの安長寺ゆかりの文化財が町へ寄贈された。

初公開「芦屋の空也上人像」

 上人像は台座を含め高さ89センチで、作者不詳、年代不明。全国各地に存在するが、衣の長い袖が揺れる表現が躍動感を与えているのが特徴。また、壮年期を表した像が多いなかで、顔に深いしわ、胸元にあばらがはっきりと浮き出ており、老年期を表しているという。同じく県指定有形文化財で、上人が使っていたとされる「鹿角(ろっかく)の杖(つえ)」も展示する。


「芦屋の空也上人像」=芦屋町歴史民俗資料館 提供


 10月25日午前10時から其田佑佳学芸員がギャラリートークを行う。定員15人で18日から申し込みを受け付ける。前期は11月23日まで、後期は同25日から。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。入館料は18歳以上200円、小中高校生100円。問い合わせは同館(093-222-2555)へ。


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