「消えた巻き貝」を北九州・いのちのたび博物館で展示

2023.05.24

 大分県の温泉に生息する淡水性巻き貝「オンセンゴマツボ」が、北九州市八幡東区東田の市立いのちのたび博物館で展示されている。オンセンゴマツボは昨年、NPO法人「北九州・魚部」(北九州市)が同県別府市で約60年ぶりに見つけており、博物館では動く個体の様子を見ることができる。5月31日まで。


オンセンゴマツボ(NPO法人「北九州・魚部」提供)

 別府市では、1965年に確認された2年後には姿を消したとされていたが、同法人のメンバーらが昨年5月に同市内で個体を発見した。長さ4ミリほどで、水温35~45度の温泉水が流れる水路などに生息しているという。


水槽(左)に展示されているオンセンゴマツボと動画

 博物館内の自然発見館で、ヒーター付きの水槽に約20個体を展示。解説パネルやDVDによる動画で、見つけた経緯や水中をはう様子などを紹介している。

 同法人の井上大輔理事長は「実物を見て身近な自然に目を向ける大切さや、特殊な環境に生息する生き物のおもしろさを広く伝えていきたい」と話している。

 博物館の観覧料は一般600円、高校生以上の学生360円。期間中は小中学生は無料。問い合わせは、いのちのたび博物館(093-681-1011)へ。


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