【長崎】「佐世保玉屋」本館が閉店へ 営業は1月末まで
長崎県佐世保市の老舗百貨店「佐世保玉屋」(田中丸弘子社長)が、市中心部の商店街にある本館(9階建て)を2026年1月末に閉店することがわかった。本館の地では、大正期から100年以上も営業を続けてきたが、観光名所「佐世保朝市」がある同市万津町の施設に売り場を移し、早期の開店を目指す。本館は商業ビルに建て替える計画。
同社によると、前身の「田中丸商店」は1806年、佐賀県小城市で創業。佐世保市には94年に支店を構え、1920年から本館の地に呉服店を開店した。現在の本館は65年に新装開店し、その後、増改築された。
本館での営業は1月31日までとし、売り場を同市万津町の関連会社の施設に移転する。新施設での営業は、早期に始めたい考え。本館は解体し、商業ビルに建て替える計画という。
本館を巡っては、市が2017年、耐震改修促進法に基づき、耐震診断結果を報告するよう命令。一帯の再開発を目指す「栄・湊地区市街地再開発準備組合」(組合理事長・田中丸社長)が21年に設立されたが、建築コストが高騰し、今年6月に解散した。現在は、1階のみで営業している。
田中丸社長は取材に対し、「佐世保玉屋の屋号を掲げながら、引き続き、当社ならではのこだわりの商品を取りそろえたい。商店街に加え、今後は万津地区の活性化にも貢献したい」と述べた。
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