【熊本】熊本市電100周年 コロッケさんら招き記念式典
熊本市電が8月1日、開業から100周年を迎え、熊本市中央区の熊本城ホールで記念式典があった。大西一史市長は相次ぐ事故やトラブルを受けて毎年8月1日を「安全運行の誓いの日」に定めると発表し、「安全な市電を次の100年に引き継ぐ」と述べた。
式典には関係者や市民ら約500人が参加し、市電が関係する事故で亡くなった犠牲者に黙とうをささげた。熊本県出身のものまねタレント・コロッケさんと音楽ユニット「Do As Infinity」のボーカル・伴都美子さんのトークショーもあった。
大西市長は講演の内容を変更し、運転士の超過勤務の増加や経営改善を優先した組織体制などがトラブルが起きた背景だと説明。上下分離方式や新型車両の導入で労働環境を改善していくとして、「初心に戻って安全について議論し、次の100年への第一歩を踏み出したい」と述べた。
コロッケさんは熊本地震後、復興支援として各電停の車内アナウンスを行った。市電の思い出を振り返り、「ゆっくりと乗って外の景色を見るのが魅力。県出身の関係者を巻き込み、市電を発信していきたい」と話した。
熊本市電は1924年に民間会社から市が権利を引き継ぐ形で開業。これまでの運転距離は2億キロを超え、17億3000万人以上が利用した。