【鹿児島】韓国・ソウル便が週5往復に 観光客増へ期待

 鹿児島と韓国・仁川(ソウル)を結ぶ大韓航空の定期便が9月2日から、週5往復に増便した。新型コロナ禍による落ち込みから、鹿児島県内を訪れる韓国人観光客の数は回復傾向にあり、県はさらなる増加の効果を期待する。

県職員らが空港で出迎え

 2日午前11時頃、鹿児島空港に仁川からの搭乗客を乗せた増便第1便が到着すると、法被姿の県職員らが「アニョハセヨ(こんにちは)」とあいさつをして出迎えた。鹿児島市の友人に会いに来たという韓国人の男子大学生(22)は「便数が増えて便利になった。黒豚を食べたり、レンタカーで九州を巡ったりしたい」と喜んでいた。


鹿児島空港に到着し、韓国語で歓迎を受ける乗客ら

 同社の仁川便は2020年1月から新型コロナの影響で運休。23年10月から、コロナの影響が落ち着いたとして、水、金、日曜の週3往復で再開していた。

 同社によると、24年1~8月末までの平均搭乗率は8割超に上る。ゴルフや観光目的で韓国人訪日客の利用が好調であることから、月、木曜の増便を決めたという。鹿児島を正午、仁川を午前9時20分に出発する便が週5往復する。

チェジュ航空も運航再開へ

 鹿児島空港の国際定期便は、新型コロナの影響で運休していた香港、仁川、上海、台北(台湾)の計4路線全てが24年7月までに運航を再開。9月14日からは韓国の格安航空会社(LCC)「チェジュ航空」も再開予定で、大韓航空と合わせて鹿児島と仁川を結ぶ定期便は毎日運航される。

 県PR観光課によると、23年に県内を訪れた韓国人の延べ宿泊客数は約5万8000人泊で、コロナ禍前の19年の約4割まで戻った。韓国人は外国人の中で最も回復の割合が高いという。

 同課の鶴田晃紀課長は「韓国からの宿泊者は徐々に回復している。直行便の増加により、さらに鹿児島を訪れる人が増えることを期待している」と話した。


advertisement