【宮崎】「都城さつまいもカレー」商品化 高校生が発案

 宮崎県都城市の農家から譲り受けた規格外のサツマイモとニンジンを活用し、県立都城西高(都城市)の生徒4人が手がけたレトルトカレー「都城さつまいもカレー」が商品化された。食品ロスを活用した製品作りなどを行う会社と共同開発したもので、生徒たちは「食品ロスを考えるきっかけになれば」と話している。

モッタイナイ!規格外の野菜で


商品化された「都城さつまいもカレー」

 4人はいずれも普通科3年生。4人を含む同校の生徒たちは2023年度、探究学習の一環として食品ロス問題を考え、市内の農家を訪ねるなどして小さかったり、割れたりした規格外の野菜の一部が出荷されず、畑に埋められるなどしていることを学習。24年1月、レトルト食品に活用する案を学習発表した。

オンラインショップで販売

 活動は一区切りとなったが、4人は農家から規格外品を無償提供してもらう関係ができたことなどから商品化に挑戦することにした。同校OBなどを通じ、会社「MOTTAINAI BATON」(モッタイナイバトン)(東京)と連携できることになり、ルーの種類や水の量などを変えた5種類の試作品を作るなど試行錯誤。8月末に「都城さつまいもカレー」1000食分が完成し、9月7日から同社のオンラインショップで販売が始まった。

 ごろっとした感じを出すためサツマイモは大きめにカットし、味はサツマイモの甘みを生かしながらピリ辛に仕上げている。子どもから大人まで楽しめる商品となったという。

 生徒の1人は「本来捨てられるものとは思えないほどおいしい。不要なものでも輝けるということを感じてほしい」と笑顔。生徒たちを支援してきた外山真樹教諭は「せっかくできた農家とのつながりや商品化の動きを、高校の伝統として引き継いでいく方法を考えたい」と話している。

 都城さつまいもカレーは650円(税込み)。購入はモッタイナイバトン公式オンラインショップへ。


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