【鹿児島】日置市に電子通貨「とっぱ」 10月スタート!

 鹿児島県日置市は10月からスマートフォンのアプリを使って飲食店などの特典を受けられる電子地域通貨の運用を始める。オンライン上で日置の街並みを体験できる仮想空間(メタバース)の「ネオ日置」にも導入する予定で、日置と関わりを持つ関係人口の創出につなげたいとしている。

地域活動でポイント


日置市の永山市長(右から2人目)やカヤックの関係者らが参加した締結式

 ネットサービス会社「カヤック」(神奈川県鎌倉市)が開発したアプリ「まちのコイン」を活用。インストールして、地域通貨に参加する市内の店舗などでQRコードを読み取り、集めたポイントを地域通貨のコインとして特典やサービスと交換できる。換金はできない。

 地域通貨の名称は「とっぱ」。課題にチャレンジするという意味や、日置市ゆかりの戦国武将・島津義弘の「敵中突破」にちなんで名付けたという。

 「とっぱ」に参加する店舗や団体が、ゴミ拾いやイベントの準備など、地域に役立つ事柄を設定し、それらを実行することで「とっぱ」を集め、飲食店の特別メニューを提供してもらったり、イベントに優先して参加できたりするなど特別な体験を享受できる。

 「まちのコイン」はカヤックが2020年から始めたアプリで、7月時点で全国27地域で導入されている。県内では初めての導入で、メタバースで運用すれば、全国初になるという。

 日置市とカヤックは9月24日、同市の交流施設・日日novaで連携協定を結んだ。「とっぱ」の運用は10月26日からで、当初は40店舗ほどの参加を目指すという。参加を希望する店舗を対象にした説明会も開かれ、参加者は熱心に耳を傾けていた。

仮想空間「ネオ日置」でも


メタバース上での利用例。QRコードを読み込んで参加する

 市が提供するメタバース空間「ネオ日置」での導入は12月~1月頃になる見通し。永山由高市長は「できるだけ多くの方に使っていただき、全国の皆さまに日置市とつながるきっかけが生まれることを願っている」と述べた。

 オンラインで締結式に参加したカヤックの柳沢大輔社長は「メタバースは日本全国、世界中からアクセスできる。関係人口が大きく増える取り組みになる」と期待した。

 参加を希望する店舗などの問い合わせ先は、日置市地域づくり課定住促進係(099-248-9408)へ。


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