【佐賀】鳥栖の歴史や文化を紹介 交流展示室がオープン

 佐賀県鳥栖市の歴史や文化を紹介する「鳥栖歴史文化交流展示室」が5月21日、同市のサンメッセ鳥栖1階にオープンした。「人・もの・文化の結節点 鳥栖」をテーマに、この地域が古くから交流の拠点や交通の要衝として発展してきた歴史を学ぶことができる。


地形模型に投影するプロジェクションマッピングなどがある展示室

 市教育委員会によると、展示室は、これまで映像情報室があった約80平方メートルのスペースを改修して開設。約12分間の映像を地形模型に投影するプロジェクションマッピングをはじめ、発掘調査で見つかった石器や土器、埴輪(はにわ)など約360点の文化財を展示している。

 また、同市は「鉄道の街」として発展した歴史があり、1967年(昭和42年)に撮影された国鉄最盛期の鳥栖駅構内の航空写真を幅4メートル、高さ2メートルに引き伸ばして壁面に貼ったほか、展示品の中には、昭和の鉄道員の仕事道具もある。


「鉄道の街」として発展した歴史を物語る昭和の鉄道員の仕事道具

 さらに、サンメッセ1階フロアのうち約100平方メートルも展示スペースとして活用。同市を中心とした5メートル四方の空中写真を床面に貼ったほか、市内の民俗芸能や祭りの紹介パネルを展示したり、映像も放映したりしている。

 同市にはこれまで、文化財などを常設展示する施設がなかったことから、今年の市制施行70周年に合わせ、展示室を開設した。整備費は約3300万円。


展示されている埴輪


 21日に開かれた式典では、関係者がテープカットをしてオープンを祝福。向門慶人市長はあいさつで、近くに駅前不動産スタジアムがあることに触れ、「市外から訪れる人たちにも鳥栖の歴史を知ってもらいたい」と期待した。

 午前9時~午後4時半、月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。見学無料。問い合わせは市教委生涯学習課(0942-85-3695)へ。


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