【宮崎】結婚を応援!マッチングアプリ利用料を県が補助

県レベルでは九州初

 宮崎県は2月13日、6680億円の2025年度一般会計当初予算案を発表した。合計特殊出生率などを全国トップ水準にする「日本一挑戦プロジェクト」関係の新規事業では、結婚を希望する県民のサポートに向け、出会いを仲介する民間の「マッチングアプリ」の利用料を県が一部補助する珍しい事業も盛り込まれた。県によると、こうした補助を県レベルで行うのは九州初という。

 補助対象は県内の20~39歳で、アプリの利用に必要な初期費用相当額を最大1万円補助する。NPO法人・結婚相手紹介サービス業認証機構(東京)が認証した事業者のアプリから県が補助対象のアプリを選ぶ。結婚相談所などの結婚支援サービス分も含めて2年間で2250人の利用を見込み、新年度当初予算案には関連費2400万円を計上した。

出会いのきっかけ/詐欺被害の懸念も

 明治安田生命保険が昨年公表したアンケート調査では、1年以内に結婚した夫婦のうち、出会いのきっかけがマッチングアプリだったのは29.8%に上った。一方、犯罪情勢統計によると、恋愛感情などを利用して金銭をだまし取る「SNS型ロマンス詐欺」の昨年の認知件数は前年比2.4倍の3784件(被害額約397億円)で、このうち35%はマッチングアプリがきっかけで出会っていた。

 県こども政策課は「危険性が低いアプリを補助対象に選ぶことでリスクに対応し、出会いを後押ししていきたい」としている。


advertisement