【長崎】原爆資料館の展示刷新 長崎市が基本設計を策定
長崎市は、被爆80年を機に進めている長崎原爆資料館の展示更新に関する基本設計を策定した。2025年度に実施設計を進め、27年春の公開を目指す。
基本設計によると、従来の「核兵器のない世界」のコーナーを全面的に更新。核実験の映像が流れる画面に囲まれた小部屋で核兵器の脅威を感じる体験型の展示や、原子爆弾の模型、爆心地付近の復興の様子がわかるジオラマなどを設ける。
市は24年4月に展示更新に向けた基本計画を策定。小学生や長崎大生らを対象にワークショップを実施してまとめた意見を踏まえて11月に基本設計案を同館の運営審議会で提示した。
その後、第1次世界大戦前の世界情勢などについて新たに展示に加えることにし、第2次世界大戦以降の展示もわかりやすく項目別に整理する形に変更した。
最終案を審議した3月19日の審議会で、委員からは、第1次世界大戦以降の歴史について、「展示の歴史の流れと原爆投下の結びつきが弱いのではないか」「日本の加害の歴史についてもはっきり記述してほしい」などの意見が出されていた。
展示更新の概算事業費は約5億円を見込む。市は具体的な実施設計の後、開館しながら更新作業を行い、26年度中に工事を完了する予定。焦点になっている加害に関する展示の取り扱いについては、実施設計の過程で検討するという。