【大分】レトロの表情豊かに 「昭和の町展示館」新装開業
昭和30年代の町並みを再現した大分県豊後高田市の「昭和の町」にある「昭和の町展示館」が4月29日、2025年が「昭和100年」となることを機に新装オープンした。昭和の戦後の風景を生き生きと再現したジオラマがお目見えし、多くの来場者が懐かしそうに見入っていた。入場無料。
ジオラマで戦後の風景 生き生きと再現
ジオラマは、路上に物を並べて売る人たちや、教室で机を並べて給食を食べたり、駄菓子屋に集ったりしている子どもたちの様子を、表情豊かにきめ細かく表現している。
作ったのは、大阪府の造形作家・南條亮さん(2019年に76歳で死去)。武蔵野美術大卒業後、からくり時計などの制作に携わり、ライフワークとして昭和や明治の情景を表現したジオラマにも取り組んだ。
作品は、同府泉佐野市のショッピングモールに常設展示されていたが、より多くの人の目に触れる展示場所を探していたモール側から同館側に打診があり、一部を無償で譲り受けた。
29日に同館で行われたセレモニーには南條さんの妻・洋子さん(67)も出席し、「細部にこだわり、今にも動き出しそうな魅力にあふれている。大人だけでなく、子どもたちにも何かを感じてもらえる」と語った。
見学した中津市の男性(71)は「緻密(ちみつ)な作品で感動した。学校の様子などが再現されており、懐かしさを感じた」と話していた。
周遊レシートラリーも
昭和の町では5月6日までの大型連休中、対象店舗で買い物をしてレシートを集めると、購入金額に応じて景品が当たるくじを引ける「周遊レシートラリー」などのイベントを行っている。