子どもたちの夢を乗せていつまでも 中間市の幼稚園屋上にあるプロペラ機

幼稚園の屋上に鎮座するプロペラ機(360度カメラ使用)

 福岡県中間市にある明願寺(みょうがんじ)幼稚園の屋上で、航空自衛隊のプロペラ機が、園の"顔"として子どもたちを見守っている。


クレーンを使って慎重に屋上に設置された

 プロペラ機は航空自衛隊の初等練習機「T-34」。園舎を建て替えた1978年に設置された。同園に通っていた子どもたちが夢見る職業は、男児は圧倒的にパイロットで、女児は客室乗務員だったそうだ。


昔も今も、園児たちに大人気

 園児たちの夢に寄り添いたいと、花田郁実理事長(90)が当時の防衛庁に掛け合い、無償で練習機を借りることができた。今でも近くの空自芦屋基地から年に1度、管理状況の確認に訪れるという。


園児たちに温かい視線を送る花田理事長


 卒園児のうち少なくとも2人はパイロットになり、大空で活躍しているそうだ。


園児たちを見守るように設置されているプロペラ機


 設置した当初は、台風が接近した際にプロペラが強風で勢いよく回り、「このまま飛び立つのでは……」と心配する住民もいたという。今では「飛行機のある幼稚園」としてすっかり定着し、地域のシンボルとして愛される存在になっている。



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