【山口】周南市の老舗酒蔵「はつもみぢ」がリキュールに挑戦

 山口県周南市の酒蔵「はつもみぢ」が、クラフトリキュールの製造・販売を始めた。若者を中心に日本酒離れが進む中、創業200年を超える老舗酒蔵が手がける新たな挑戦で、地元産の原料を生かした新商品開発により地域振興や市場開拓につなげたい考えだ。

日本酒造りの技術を生かして

 同社は毛利家が治める徳山藩の城下町で1819年に創業。1945年の徳山大空襲で被災したり、戦後のビールの台頭で酒造を一時休止したりと苦難の時期があったが、2004年に十二代目となった現社長の原田康宏さんが酒造りを再開した。銘柄「原田」を軸に県産米にこだわり、通年の四季醸造で日本酒製造を手がけている。

 だが、近年はライフスタイルの変化で消費者のお酒の好みが多様化。日本酒やビール以外の比較的低アルコールの飲み物を選ぶ若者が増えてきた。このため、同社では長年の日本酒造りで培った技術を生かしたリキュール製造に挑戦することになった。

純米吟醸スパークリングも

 今回、新たに開発された商品は、同社初挑戦の純米吟醸スパークリング「泡沫(うたかた)」と、純米蜂蜜リキュール「花咲(はなえみ)」、同市の飲食店「Suzume Stand」と共同開発した「すずめのひとくち」のリキュール2品。8月下旬、同社の角打ちスペース「HARADASA KABA」の改装3周年記念イベントで披露された。


初めて販売するリキュール2品(両端の瓶、中央は日本酒のスパークリング)


 「花咲」は、岩国市で養蜂・販売を手掛ける「ビ庵」の蜂蜜と「原田 特別純米酒 西都の雫(しずく)」を合わせており、甘みを生かしながらもすっきりとした後口が特徴。ミツバチが自然で育んだ蜂蜜を選ぶことで、「移ろいゆく自然を日本の酒で届ける」との思いを込めたという。


 「すずめのひとくち」は、「原田 純米酒80」に周南市産のほうじ茶や和紅茶、大津島産のスダイダイなどを合わせ、さわやかな香りが楽しめる。

 「花咲」と「すずめのひとくち」はいずれも1980円(税込み)。「泡沫」は2970円(同)。同社広報担当の渡辺智代さんは「日本酒の需要を考える中で新しい楽しみ方を提案し、日本酒の裾野を広げていければ」と話している。

 問い合わせは同社(0834-21-0075)へ。


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