【熊本】南阿蘇村「あか牛の館」20周年 発信力で集客を

 特産の「あか牛」を使った料理を提供しながら食材の魅力を発信している熊本県南阿蘇村の「あか牛の館」が、2026年でオープンから20年となった。7月の熊本地震の影響で阿蘇地域での観光客が減少する中、村は2016年の熊本地震やコロナ禍を乗り越えた「食の拠点」の集客力に期待を寄せている。


阿蘇山を見渡せるレストランで提供されるあか牛丼


レストランや資料館備えた「食の拠点」


 あか牛の館は06年5月、地元で育てられたあか牛の良さを多くの人に知ってもらおうと、村が開設した。道の駅「あそ望の郷(さと)くぎの」の1施設で、阿蘇山の雄大な眺めを満喫できるガラス張りのレストランのほか、精肉販売コーナーや歴史・飼育方法などを伝える資料館も備えている。

 資料館の展示資料では、あか牛は元来、在来の小さな役牛で、明治期から品種改良を重ねて赤身が多く、適度な脂肪を含む優れた肉用牛となったと説明されている。放牧されている時は、1日60~70キロの生草を食べるとされ、「あか牛なくして阿蘇の自然はない」と紹介されている。

 地元産の「くまもとあか牛」(阿蘇王)の一頭買いにこだわっており、店長の下田真由美さんは「おいしさだけでなく、ヘルシーであることも自慢」と胸を張る。

地震後も入館者数は変わらず

 村などによると、あか牛の館の15年の入館者は約3万5900人だったが、翌年は阿蘇地域にも大きな被害をもたらした熊本地震が発生し、約2万4900人に減少。以後はコロナ禍などの影響で1万~2万人台で推移し、25年に約3万300人にまで回復した。

 今年7月の地震は他地域に比べて被害は少なかったが、阿蘇地域の観光客は再び減少した。一方、8月の同館の入館者は前年同月とほぼ変わらない約2900人にとどまったという。村政策観光課は「村を代表する施設の一つ。人が集う食の拠点として地元の経済を牽引(けんいん)してほしい」としている。


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