【佐賀】国史跡100年を記念 名護屋城の実像に迫る企画展
豊臣秀吉が文禄・慶長の役の出兵拠点として築いた名護屋城の跡と、各大名が周囲に設けた陣の跡が国史跡に指定されて2026年で100周年となることを記念した企画展「名護屋城阯竝陣阯(なごやじょうあとならびにじんあと)」が、佐賀県唐津市鎮西町の県立名護屋城博物館で開かれている。絵図や古文書、出土品の展示を通じ、築城当時は大坂城に次ぐ規模だった名護屋城の実像に迫る内容になっている。11月29日まで。(帆足英夫)
国宝含む95点を展示
10月9日~11月1日の前期展示から一部展示を入れ替え、3日からは後期展示を実施中。前期と後期で計95点を披露している。
ひときわ目を引くのは、群馬県の伊勢崎藩に伝わった「肥前名護屋城図屏風(びょうぶ)(群馬本)」。江戸時代後期の作で、金雲がきらびやかに描かれている。
同じ構図で、下絵と考えられている同館所蔵の屏風もそばに展示。この屏風は安土桃山時代から江戸時代初めにかけての制作とされるが、群馬本には大名陣の陣主名が記されているなど完成品としての特徴があり、それぞれの関係を考察する上で興味深い。
国宝は2点の展示が実現した。伊能忠敬が1812年に唐津・東松浦半島の測量をした際の清書前と後の記録。名護屋城跡に置かれた番所から測量をした忠敬が、付近の名所・旧跡や、かつて所在した大名陣跡について書き留めている。
出土品は、豊臣秀保の陣跡から出た中国・景徳鎮や朝鮮産の磁器、名護屋城内で主に灯明皿として用いられた前田利家陣跡の土師器(はじき)皿などを展示し、各陣での大名たちの暮らしに思いをはせることができる。
田畑春香学芸員は「展示を見た後にそばの城跡も見学し、併せて楽しんでほしい」と話す。
原則として月曜休館。観覧無料。問い合わせは名護屋城博物館(0955-82-4905)へ。
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