【鹿児島】「出水麓」の武家屋敷が宿泊施設に かまどや囲炉裏も

武家屋敷を改修した宿泊施設

 国の重要伝統的建造物群保存地区「出水麓」(鹿児島県出水市)にある武家屋敷・旧宮路邸を改修した宿泊施設「RITA出水麓宮路邸」が6月30日にオープンした。

 古民家の再生に取り組む地元企業「いづる」が手がけた。空き家になった屋敷の所有者が出水市に寄付し、公募で選ばれた同社が昨年、市と賃貸借契約を結んだ。

 木造一部2階建て、延べ床面積約280平方メートルで、かまどや囲炉裏が残る客室や縁側から枯山水を楽しめる客室など、定員4人の客室が3部屋(75~99平方メートル)あり、各部屋にトイレとバスルームを備える。朝食は県内の食材を使った出汁(だし)茶漬けや卵焼き、サラダなど。素泊まりと朝食付きのプランを選べる。大人4人で1泊1人あたり税込み1万8865円から。


朝食メニュー

 開業を前に29日に式典が開かれ、同社の小田切俊彦社長は「武家屋敷の魅力と合わせて、商店街を訪ねるなど地域を体験してもらう施設として利用してほしい」と話した。屋敷を寄付した埼玉県富士見市の宮路研一さんは「想像していなかった使われ方で、アイデアの素晴らしさに感激した。地域の役に立てばありがたい」と述べた。

 問い合わせは午前9時~午後6時、同施設(0996-68-8003)へ。