【山口】「DLやまぐち号」が疾走 不具合のSLに代わり

 JR西日本は、山口線・新山口―津和野駅間を走る観光列車について、今シーズンの残りの運行はディーゼル機関車で客車を牽引(けんいん)する「DLやまぐち号」で実施すると発表した。蒸気機関車が客車を引く従来の「SLやまぐち号」に不具合が見つかったためで、SLの運行はできなくなった。ディーゼル機関車が11月20日の最終日まで土日・祝日を中心に疾走する。


重連運転で疾走する「DLやまぐち号」(8月7日、山口市で)

 SLやまぐち号は例年、「C57」と「D51」の2両の蒸気機関車がそれぞれ客車を引っ張ってきた。ところが、C57は2020年10月に故障、D51は今年5月に炭水車に亀裂が見つかり、京都市の梅小路運転区で修理が進められている。

 代走を託されたのが、ディーゼル機関車「DD51」。1973年に製造された車両だが、エンジンを2基搭載しているためSLよりも馬力があり、力強く走る姿がファンらの注目を集めている。8月にはディーゼル機関車「DE10」を2両つなげた重連運転も行われた。

 同社山口列車区の塩見大輔区長は「SLが修繕中の今こそ、ディーゼルの豪快な走りを体験してほしい」と話す。運行日時や運賃などに関する問い合わせは、JR西日本お客様センター(0570-00-2486)へ。


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