【佐賀】佐賀発ビールで楽しい時間!福岡市に直営バーも

 佐賀県吉野ヶ里町の新聞印刷機の設備会社「西研グラフィックス」が製造するクラフトビール「GAME BREW(ゲームブリュー)」が、県内外で注目を集めている。7月には、福岡市内に初の直営のバーがオープンする予定。同社の並田正太社長(47)は「佐賀発のビールで楽しい時間を過ごす人が増えてほしい」と期待を込める。

新聞印刷設備会社が挑戦

 「GAME BREW」は2018年に就任した並田社長が始めた事業。同社は70年以上、印刷機械事業を行っているが、継続して発展させるためにも経営の多角化を図ろうと、社員から新規事業のアイデアを募った。ただ、本業に近い提案が目立ったことから、ビール好きの並田社長が今回の事業を発案。「全く新しいことをやってみようとする姿勢を示したかった」という。

 醸造の知識を学ぶため、21年から、自ら広島県の醸造所に月に1回通い、作り方のノウハウを学んだ。オリジナルのレシピを元に他業者に製造を依頼したうえで、22年から販売開始。23年10月、製造量を増やすため会社敷地内に醸造所を建てた。


発酵タンクなどが並ぶ「GAME BREW」の醸造所。左は並田社長

 醸造所は約66平方メートルで、仕込み釜と、発酵タンクなどを整備しており、24年は年間4万リットルの製造が目標。県内外から募集した、醸造家3人と受注管理担当1人が業務にあたっている。

 これまでに手がけてきたビールは、ラガーやエールなど40種類以上に及ぶ。現在の主力として、苦みが少なく、何度でも飲みたくなるフルーティーな味わいの「CONTINUE?」や、サッカーJ1・サガン鳥栖とコラボした「NUMBER 17」がある。


「GAME BREW」のビール。右はサガン鳥栖とのコラボ商品「NUMBER 17」


 商品は県内の飲食店や酒販店だけでなく、東京や福岡にも出荷している。県外の佐賀出身の愛好家からは「地元の商品を見ることができてうれしい」との声を聞くという。

 直営バーは立ち飲みスタイルで、福岡市のJR博多駅と西新地区に構え、自家製のソーセージなども提供する。並田社長は「ビールをきっかけに、今までと違う方法で地域貢献ができるようになった。これからも佐賀の企業として、地元のPRを続けていきたい」と話している。

 商品はインターネットサイトや、県内の酒販店で購入できる。問い合わせは、西研グラフィックス「GAME BREW」事業部(0952-65-0113)へ。


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