【鹿児島】JR仙巌園駅が3月15日開業 魅力の磯地区に

 鹿児島市吉野町の磯地区で3月15日、JR仙巌園駅が開業する。世界文化遺産の構成資産の一つ「旧集成館」を訪れる観光客の利便性が向上するほか、磯ビーチハウスの改修など、新たな魅力づくりによる集客も期待されている。


磯ビーチハウスに整備されるカフェのイメージ図(鹿児島市提供)

 JR鹿児島駅と竜ヶ水駅の間に新設され、鹿児島中央駅と約10分で結ぶ。これまで観光客の交通手段はバスやタクシー、レンタカーに限られていたが、新たな選択肢が加わる。

 海岸線沿いの無人駅で、ホームから桜島を一望できる。駅前広場は7月頃に完成予定。3月15日は記念式典が開かれ、島津家別邸・仙巌園や旧鹿児島紡績所技師館(異人館)で、マルシェや伝統芸能などのステージイベントもある。


開業の準備が進むJR仙巌園駅

 磯海水浴場にある磯ビーチハウスは例年7、8月に開放されていたが、老朽化や利用者の減少もあり、刷新することにした。1階の一部をカフェ、2階を宿泊もできるゲストハウスとして整備。市内で飲食店を営む民間業者が通年で運営する。

 市が管理するシャワーやトイレの改修は9月から始める。その準備もあり、今年の海水浴シーズンはそれぞれの利用を禁止し、仮設で対応するという。

 下鶴隆央市長は「磯地区は歴史や自然、食を体感できるエリア。ポテンシャルを最大限にいかし、観光客や市民が年間を通じて楽しめるよう、エリア全体の魅力向上に努める」と話している。


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