【佐賀】柴田夫妻コレクション展示替え 九州陶磁文化館

 佐賀県立九州陶磁文化館(佐賀県有田町)は、常設展示「柴田夫妻コレクション」のうち約700点を入れ替えた。


染付海老水草文輪花皿(九州陶磁文化館所蔵)

 柴田夫妻コレクションは、陶磁器収集家の柴田明彦さん(故人)と祐子さん夫妻が1990~2003年に同館に寄贈した1万点を超える有田焼のコレクション。江戸時代の有田焼が体系的、網羅的に集められており、06年に国の登録有形文化財となった。

 同館では、コレクションのうち約1000点を展示しており、年1回入れ替えている。今回は明彦さん、祐子さんの好みの皿など700点を展示替えした。


色絵菊文菊花形小皿(九州陶磁文化館所蔵)

 3匹のエビを細い線と巧みなグラデーションで描いた皿「染付海老水草文輪花皿」(1670~90年代)や、糸切り細工の技法で菊花にかたどった「色絵菊文菊花形小皿」(1650~60年代)などがあり、学芸員の芳野貴典さんは「有田焼の変遷がつぶさに見てとれる。ぜひ実物を見て歴史をたどってほしい」と来館を呼びかけている。

 月曜休館(祝日は開館し、直後の平日が休館)。常設展は観覧無料。問い合わせは同館(0955-43-3681)へ。


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