【鹿児島】天文館・電車通りの新アーケード 7月に着工!
鹿児島市の繁華街・天文館の複合施設「センテラス天文館」前の電車通りをまたぐアーケードの建設が7月に着工する。完成予定は建設費の高騰などで計画より1年以上遅れ、2026年9月となる見通しだが、雨天時も通行しやすくなり、商店主らは一帯の往来が増えると期待する。
利便性や回遊性に期待
アーケードは、天文館地区の商店主らでつくる「天文館電車通りジョイントアーケード整備実行委員会」が整備する。高さは約13メートルで、幅約20メートル、長さ約30メートル。薩摩藩主・島津重豪(しげひで)が同地区に天体観測所を設けたことが「天文館」の由来になったことにちなんで、日中は白い雲、電飾が点灯する夜間は星空をイメージしたデザインとする。
市市街地まちづくり推進課によると、当初25年1月の完成を目指していた。しかし、約2億6000万円と見込んでいた総工費が、建設費や資材価格高騰などの影響で4億円台まで膨らみ、計画が中断。
その後、国から約2億4000万円の補助金や企業からの寄付金を確保できる見通しとなり、市も7600万円の助成金を出す方針で、6月定例市議会に関連予算案を提案した。資金面の課題がクリアできたことで、着工の見通しが立ったという。
実行委は、21年に金生町の鹿児島銀行本店と山形屋の間に一つ目のアーケードを完成させている。牧野田栄一委員長(70)は「天文館は電車通りを挟んで二つに分かれている印象だが、アーケードによって商業エリアが一つに統合され、利便性や回遊性が高まる」と確信する。