歌舞伎「平成中村座」が九州初上陸 北九州・小倉に舞台を特設

小倉城で記者会見に臨む中村勘九郎さん


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 「平成中村座」が11月、北九州市小倉北区の勝山公園に登場します。平成中村座は、「たくさんの人に歌舞伎を見てほしい」という十八代目中村勘三郎さんの思いから生まれた特設劇場です。出演は中村勘九郎さん、中村七之助さん。そして中村獅童さんも小倉の地を踏みます。公演を前に、小倉城で8月20日に行われた中村勘九郎さんの記者会見の様子を交えながら、その魅力に迫ります。

平成中村座、九州初上陸

――平成中村座が、ついに九州で見られます。


 

19年前に浅草で産声をあげ、私の父・中村勘三郎の夢であった平成中村座がいよいよ九州の地に上陸します。「中村座は特設の小屋だからどこにでも行けるのが強みだね」と父は言っていました。九州のお客様に来ていただきたいという気持ちは父にもあったので、その思いを今回果たせてうれしいですね。


特設劇場内部のイメージ(博多座提供)

――平成中村座ができたのは2000年11月、浅草。以来、東京、大阪、名古屋のほか、米ニューヨークやドイツ、スペインなどの観客も楽しませてきました。江戸時代にタイムトリップしたような独特の空間で、観客は幕が上がる前から非日常の世界に誘い込まれます。

 初めて浅草にできたとき、本当にうれしそうな父の横顔を今でも忘れません。舞台と客の間には壁ができてしまいがちですが、平成中村座はその壁を一切感じないんですよ。靴を脱いで芝居を見物するというのも珍しいですよね。舞台を見た知人から「平成中村座用にわかりやすく演出を変えたの?」と言われたことがありますけど、そんなことはありません。リラックスして楽しんで見てくれている証かなと思いますね。


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