選書にこだわった小規模な独立系書店の先駆けとして知られる福岡市中央区の「ブックスキューブリックけやき通り店」が7月20日、閉店した。四半世紀にわたり街の書店として親しまれ、最終日には閉店を惜しむ多くの人たちが訪れた。
「感謝でいっぱい」
2001年に店主の大井実さん(65)が開業。13坪の店内には大井さんが選んだ約1万冊が並んだ。本を通して地域を盛り上げようと、本にまつわる企画「ブックオカ」も発案。実行委員長として06年から毎年開催し、けやき通りで開かれる古本市は名物となっていた。
昨年、両親を亡くした上に、自身も今年65歳になり、「人生を見直す時期になった」と考えたことなどが閉店を決めた理由という。
店頭に置かれたノートには「ずっと大好きな場所でした」など惜しむ声が寄せられた。近くの野田治子さん(85)は「けやき通りから『知』が一つなくなる感じがして残念」と話した。
大井さんは「こんなにも店を愛してもらい、感謝でいっぱい」と語った。今後は、同市東区の箱崎店で書籍販売のほか、様々なイベントなども開き、「本を媒介にしたコミュニティーづくり」に力を入れるという。ブックオカも場所を変えて開く予定だ。
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