【熊本】「くま鉄」全線再開へ 復旧記念グッズの販売を開始

 熊本県人吉市の第3セクター「くま川鉄道」は、2020年7月の九州豪雨で被災した駅の復旧に伴う駅名改称を記念し、新旧の駅名がそれぞれ印字された入場券切符2枚(硬券)と、駅名標を模したキーホルダーの販売を始めた。9月20日の全線運行再開に向けて機運を高めたい考えだ。

「川村駅」を「相良十島駅」に改称


新旧の駅名が印字された記念の入場券切符

 現在、不通区間にある川村駅(相良村)は、九州豪雨で氾濫した川から土砂が流れ込むなどして被災。同社は復旧に際し、同駅を浸水想定区域外に移すため、約950メートル先の人吉市方面に新たに駅を作った。


駅名標を模したキーホルダー

 新駅名は相良村とも協議し、「十島菅原神社」が近くにあることから、「相良十島駅」に決定。一方、全線運行再開時に停車駅としての役目は終える川村駅については、国登録有形文化財の待合室を備えているため、相良村が3月に災害遺構として整備して保存する。

 記念の入場券切符は専用の台紙付きで、1セット800円。切符には「2026.9.19 川村駅」「2026.9.20 相良十島駅」などと、全線運行再開の前日と当日の日付が印字されている。キーホルダー(650円)は表裏に、それぞれの駅名標がデザインされた。

 入場券切符、キーホルダーとも、川村駅が国鉄時代に開業した1953年7月15日にちなんで、7月15日から販売を始めた。同社の担当者は「長年地域に親しまれた旧駅に感謝し、新たな門出を祝う新駅を一緒に盛り上げるきっかけにしたい」と話している。

 グッズは人吉温泉駅、あさぎり駅、同社のオンラインショップで購入できる。問い合わせは、同社(0966-23-5011)へ。

9月20日に特別記念列車運行

 「くま川鉄道」は全線で運行を再開する9月20日に特別記念列車を走らせる。列車は主要駅で1~10分間停車し、各種イベントの歓迎セレモニーで迎えられる予定。

 あさぎり町で1日に開かれた「くま川鉄道全線運行再開関連イベント実行委員会」の会合で明らかにした。特別記念列車は地元小学生による合図で、くま鉄5番ホームから午前9時50分に出発。肥後西村駅では高校生の揮毫(きごう)の披露、あさぎり駅では和太鼓の演奏、多良木駅では列車と子供たちのリレー対決などのイベントが計画されているという。

 乗車は関係者に限られるが、別便で一般乗客も主要駅での各種イベントを楽しめる。実行委員長の松岡隼人・人吉市長は「準備を整えて全線運行再開の日を迎え、しっかりとくま鉄を維持していけるよう頑張ろう」と話した。

 このほか、20日はJR人吉駅構内の1、2番ホームで記念式典を開催することも決まった。


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