【山口】「萩ふるさとごはん」食文化を伝えるレシピ集発行

 山口県萩市のNPO法人「萩元気食の会」が、藩政時代から受け継がれる地元の食材を使った郷土料理のレシピ集「萩ふるさとごはん」を発行した。子育て世帯に特に活用してもらおうと、手軽に作れる料理を多く盛り込んでいる。


萩市の郷土料理を集めたレシピ集

 同会は萩の地域性を生かした「食」を通じ、まちおこしに取り組もうと2003年に発足した。現在は主婦や飲食店経営者ら約30人が所属。市内の郷土料理を調査・研究する傍ら、19年からは「萩ふるさとごはんプロジェクト」と銘打って、子育て世代を対象とする料理イベントを開くなどしている。

 レシピ集では「ごはんもの」「汁もの」「煮物」「おやつ」などの24品をイラスト付きで紹介している。

 このうち11品は手順が二つから四つと少なく、調理しやすい。例えば、ごはんもの「わかめむすび」の手順は二つで、干しわかめを水を打ったふきんで湿らせて包丁で刻んで「きざみわかめ」を作り、おむすびにまぶすだけ。おむすびには梅干しを入れるのがお薦めだ。きざみわかめは参勤交代時に藩士が持参したと伝わる。汁ものや煮物は魚介類や野菜をふんだんに使い、健康食と言えるという。

 おやつとしては、今は土産品として人気の「夏みかん菓子」も掲載。市内の夏ミカン栽培は明治時代、禄(ろく)を失った旧士族を窮乏から救うために始まって盛んになった背景があり、夏みかん菓子は元々、家庭のおやつだったという。


レシピ集を手にする岡野さん


 同会理事長の岡野芳子さん(77)は「食を通じ、萩の歴史や自然を感じ取ってほしい。レシピは若い世代にぜひ受け継いでもらいたい」と話している。

 レシピ集はA5判、54ページ。300部を発行し、市内の学校や図書館などに贈った。問い合わせは同会事務局の市観光課(0838-25-3139)へ。


advertisement