【山口】山陰線で「マッスルトレイン」 11月頃に運行
車内でボディービル
2023年夏の記録的な大雨で被災したJR山陰線・下関(山口県下関市)―益田(島根県益田市)間の利用促進協議会(事務局・山口県長門市)は8月8日、山口県の萩市役所で今年度の総会を開いた。来年度にも運休区間が全線復旧することを見据え、列車内でボディービルを披露する「マッスルトレイン」を11月頃に運行する方針などを決めた。
協議会はJR西日本と山口、島根両県、下関、長門、萩、阿武、益田の5市町で構成。会長を務める前田晋太郎・下関市長は大雨被害による一部区間の不通に触れ、「市民生活に厳しい影響を与えることを改めて理解した。人口減少の中でいかに利用者を増やすのか考えたい」と述べた。
「サイクルトレイン」の試験導入も
今年度の新規事業として、ボディービル団体と連携して列車内でコンテストを開き、合わせて鯨や焼き鳥など沿線市町が誇るたんぱく質系の特産品をPRする。このほか、自転車を折りたたむことなく列車に持ち込める「サイクルトレイン」の試験導入も決めた。
山陰線を巡っては、6月下旬に長門市―人丸(長門市)間の13.9キロと滝部―小串(下関市)間の15.1キロが運行を再開し、残る人丸―滝部間の21.6キロは来年度にも復旧する見込み。JR西日本の広岡研二・広島支社長は「沿線住民に普段の移動に利用してもらえるよう継続的な仕組み作りを一緒に考えたい」と呼びかけた。